2015年5月アーカイブ

2015-05-20_201505清水寺(京都市)は、「清水の舞台から飛び降りる」の言い回しの由来となった「飛び落ち」などについて記された塔頭たっちゅう・成就院に伝わる「清水寺 成就院日記」の翻刻版第1巻(A5判、415ページ)を刊行した。
1694年から約170年間つづられた日記は220冊に上る。町内での出来事がつぶさに記されており、当時の暮らしぶりや人情に触れることができる内容に、専門家らは「未解明だった元禄期の市井の出来事を知ることができる貴重な史料」と評価する。

同寺によると、大規模な寺院は江戸時代、幕府から門前町の管理を任されており、同寺も門前町を管轄していたという。町内の事件は全て奉行所に報告する必要があり、日記は寺の実務担当だった成就院が記録として書いていたとみられる。
日記の存在は、京都国立博物館の調査報告書(1992年)で明らかになり、専門家らでつくる寺史編纂へんさん委員会が2000年から解読と翻刻を進めている。
11年分を収録した第1巻には、あらゆる願いをかなえるとされる本尊・十一面千手観音像を頼り、家族の平癒や、好意を寄せる人と会う時間を求めるといった様々な願いを込め、本堂の舞台から飛び降りた人に関する記述が37件ある。

1701年4月15日午後4時頃、油屋清兵衛の姪めいで19歳のきわが本堂の舞台から飛び降りたという。日記には、「飛落申候得共無別条、其儘立あがり罷帰り申」(=飛び降りたが、無事で、そのまま立ち上がって帰ろうとする)と記載。引き留めて理由を尋ねると、「為主人之立願候飛申候由」(=主人のために願いを立てて飛びました)と答えたことなどが記されている。
日記全体をみると、計234人(未遂も含む計235件)が「飛び落ち」を敢行。発見者はすぐに町の年寄らを呼び、死亡した場合は町内で数日、遺体の引き取り手を探し、負傷した者は介抱したうえで帰宅させていたことが読み取れ、町が対応に苦慮していたことがうかがえる。

記録されているのは、こうした無謀な行動だけではない。慈悲深いエピソードも書きとめられている。1696年3月24日の日記によると、伊勢参りの途中に町内で気を失った女に薬を与えたという。女が50歳くらいで丹波福知山出身であること、町が回復した女に銭を与えたことなど詳細を伝えている。

男女間のいざこざの記述も。1697年1月29日の日記には、午後8時前、お茶屋に遊びに来た男が店の女に手傷を負わせ、自害しようとした。女の悲鳴で異変に気づいた近所の人々が駆けつけたことや、命をとりとめた男が後に赦免になったことが書かれている。

編纂委員で奈良大の元教授、下坂守さんは「これまで、江戸時代の暮らしぶりは、はっきりわかっていなかったが、この日記で研究がさらに進むのでは」と期待。清水寺の森清範・貫主も「寺と門前町の人々とのつながりがわかり、近世の歴史が明るくなることは意義深い」と話した。

日記は、全体で20巻程度になる見通しで、今後は年1巻のペースで刊行される予定という。第1巻は9000円(税別)。

2015-05-18_141807「ランサムウェア」とは、侵入したコンピュータを使用不能にする、コンピュータ内のデータを暗号化する、などの方法を用いてコンピュータ使用者に「身代金」を要求する脅迫的活動を行う不正プログラムの総称です。トレンドマイクロでは特にデータを暗号化する手法のものを「Cryptoランサムウェア」と呼んで区別しています。弊社では日本語表示に対応した Cryptoランサムウェア「TROJ_CRYPWALL.XXQQ」が、2015年4月17日前後から国内インターネット利用者の環境で検出されていることを確認しました。この「TROJ_CRYPWALL.XXQQ」は実行されるとコンピュータ内のファイルを暗号化し、次に暗号化したファイルを元に戻すにはどうすればよいかを示す「脅迫メッセージ」を表示します。この際、感染PC が日本語環境だった場合、日本語でメッセージが表示されます。

検出が確認された環境では “stinger32.exe” などのファイル名でインターネットからダウンロードされており、セキュリティ対策製品などに偽装してダウンロードさせる手口が推測されます。確認から 1週間で 60件以上の検出を確認していますが、まだ広く被害が拡散している状況ではないものと判断しています。2015-05-18_141831

この「TROJ_CRYPWALL.XXQQ」の表示する日本語の脅迫メッセージの文面には、他の不正プログラムやスパムメールで見られるような日本語としておかしな表現はあまりなく、ある程度日本語が堪能な協力者がいるものと推測されます。また、侵入した環境の言語設定に合わせて日本語以外にも英語、韓国語のメッセージを表示可能な多言語対応Cryptoランサムウェアです。身代金の要求メッセージなどを日本語で表示する Cryptoランサムウェアとしては、2014年3月に確認された「TROJ_CRITBIT.B」、また 2014年12月に登場した「TROJ_CRYPBIT」の 2種のみが確認されています。特に「TROJ_CRYPBIT」は国内の攻撃者が作成、頒布に関与したものと考えられていますが、現在のところ国内の広い範囲で被害が確認されてはいません。

これまでは日本語に対応した、つまり日本を攻撃の標的としたランサムウェアがほとんど存在しなかったため、日本でのランサムウェアの被害は、いわば「流れ弾」的な被害であると考えられてきました。しかし、多言語対応でありながら、自動翻訳的でない表現の日本語メッセージを表示する「TROJ_CRYPWALL.XXQQ」の登場は、日本におけるランサムウェアのひとつの転換点になるかもしれません。2年前、ネットバンキングを狙うオンライン銀行詐欺ツールがそうだったように、今後は国内外の攻撃者による日本を標的としたランサムウェアの動きが活発化する危険性を無視できなくなってきたものと言えます。

2015-05-16_2003312015年夏にリリース予定の「Windows10」は、「Home」「Mobile」「Pro」「Enterprise」「Mobile Enterprise」「Education」の全6エディションで提供されることがわかった。
このうち、一般ユーザー向けは「Home」「Mobile」「Pro」の3種類。残りの「Enterprise」「Mobile Enterprise」は主に企業向け、「Education」は教育分野向けとなる。
「Home」は一般ユーザー向けのもっとも基本的なエディションで、デスクトップPCのほかタブレット、2in1デバイス(PCとタブレットの両方の機能があるもの)用。
基本機能として、従来のInternet Explorerに代わって新たなブラウザとして登場する「Edge」や、タッチ対応のデバイスで瞬時にデスクトップ/タブレットに切り替わる「Continuum Tablet mode」タブレットモード、Appleで言うSiriのような「Cortana」、そのほか写真や動画などの無料アプリや指紋などを使ってログインできる「Windows Hello」などが注目するポイントとして挙げられている。
また、ネットワークに接続されたXbox oneがあれば、ストリーミングでXbox Oneのゲームプレイしたり、映像をキャプチャしたりできる機能もある。
「Mobile」は、Windows Phoneなどのスマホや小型タブレット向けのエディションでタッチ操作に最適化されたインタフェースや、モバイルでも使いやすくなった新「Office」などが特徴だ。
また、新機能の「Continuum for Phones」により、一定の解像度以上の大画面に接続したときは、PCのような感覚で使うこともできるとしている。
上位エディションにとなる「Pro」では、「Home」の機能に加え、より強固なデータ保護機能やクラウドサービス、アプリ管理機能などのビジネスユーザー向け機能が含まれる。
また不意のWindows Updateを避け、ユーザー側でWindows Updateのタイミングを選ぶことができる。「Windows Update for Business」が使えるのもこのエディションの特徴。

ここまでが一般ユーザー向け。以下は企業や学校などの組織向けのエディションとなる。
「Enterprise」「Mobile Enterprise」は、中規模〜大規模組織向けのエディション。
それぞれ「Pro」「Mobile」の機能をベースに、管理機能やセキュリティ機能、サポート面などがさらに強化されたものとなっている。
「Education」は教育機関向けのエディションで、主に学校スタッフや教師・生徒に向けたもの。
また、上記6エディションとは別に、ATMや産業用デバイスなどに向けた「IoT Core」エディションも提供される予定。

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「ホーホケキョ」で日本人になじみ深いウグイス。そのさえずりに関する研究成果を、国立科学博物館が発表した。
約80年前に日本からの移民が持ち込んだとされるハワイのウグイスは「ホーホケキョ」ではなく、より単純な鳴き方をしていることが分かった。ヒナが親鳥の声から学習するさえずりが、約80年で変化することを示しているという。

◆日本と比較して単純
ウグイスのさえずりをめぐり新たな発見をしたのは、国立科学博物館の筑波研究施設(つくば市天久保)で鳥類の行動生態を研究している浜尾章二研究員。
ハワイのウグイスの標本を調べたところ、小笠原諸島や南西諸島のものとは羽の色が異なることから、本土のウグイスが持ち込まれたとみている。
研究では、平成22年にハワイ・オアフ島で録音したウグイスの声紋を分析し、日本のものと比較。ハワイのウグイスは「ホーホピッ」などと単調な鳴き方をし、日本のウグイスよりも音の数が少なく、周波数の変化が乏しいことが分かった。
オス鳥は縄張りを形成したり、つがいとなるメスを呼んだりするため春から夏の繁殖期にさえずる。そのさえずりが複雑であれば、オス同士の競争やメスの誘引に有利であることが知られている。

◆緩い縄張り争い影響
ウグイスは春になると繁殖地に移動し、毎年新たな縄張りを作る習性がある。メスとのつがい関係も繁殖期を過ぎれば解消するという。これに対し、奄美諸島や沖縄などの島では繁殖期の移動が見られず、縄張りも確立され、オス同士の競争も緩やか。このため、単純なさえずりとなっている。ハワイでも奄美諸島などと同じような現象が起きているといえる。もっとも、ハワイのウグイスのさえずりの変化は、学習によるものか遺伝的なものか、そのいずれにもよるのかは明確になっていない。浜尾氏は「鳥は声の違いで種の違いを聞き分けている。その種の認知に関わるさえずりの進化の解明をしていきたい」と話している。

岡山県立図書館

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2015-05-06_191453県立図書館(岡山市北区)は1日、平成26年度の入館者数が100万人を突破したと発表した。
突破は4年連続。毎年夏に日本図書館協会(東京都)が行う都道府県立図書館調査で、これまで同図書館は9年連続で全国最多入館者数を更新しており、26年度も首位の可能性が高い。
同館によると、入館者数は前年度から約2600人減少して104万8799人。22年度以来、4年ぶりに105万人を下回った。それでも25年度調査で2位の山梨県立図書館との差は10万人以上で、今年も全国最多になる見込み。
個人貸し出し冊数は144万900冊と25年度から1万2161冊増加し、3年連続で140万冊を突破した。25年度の2位(大阪府立図書館)を50万冊以上も上回っており、こちらも10年連続首位が濃厚となっている。
県立図書館は入館者数と個人貸し出し冊数の2部門で、17~25年度と9年連続で全国最多。100万人以上の入館者は全国でも同館だけという。利用者の多さについて同館は「立地のよさや新しい本を積極的に購入していることでは」と分析している。

インターネット利用者のパソコン(PC)に感染し、ファイルを開けない状態にした後、復旧させる代わりに金銭を要求するウイルス「身代金要求型不正プログラム(ランサムウエア)」の被害が広まっている。4月には日本人を狙ったランサムウエアも確認され、1週間で国内PC60台超から検出された。金銭を払っても解除される可能性は低く、専門家が注意を呼び掛けている。
情報セキュリティー会社「トレンドマイクロ」(東京)によると、4月中旬以降、国内にいるネット利用者のPCから「CRYPTOWALL(クリプトウォール)」と呼ばれるランサムウエアが検出された。
ランサムウエアに感染すると、PC上に「ファイルをウイルスによって暗号化しました」「もとに戻すにはお支払いが必要となります」などと日本語で脅迫メッセージが表示される。PCのプログラムは作動せず、ファイルも開けなくなり、金銭を要求される。支払いには匿名性が高い仮想通貨「ビットコイン」が求められるという。
ランサムウエアは普及しているセキュリティー対策ソフトの名前をかたり、不正なメールや改ざんされたウェブサイトなどを通じて感染。脅迫メッセージは利用者の環境に合わせ、英語や韓国語でも表示される。
ランサムウエアはこれまで、主に米国での被害が突出。昨年10月ごろには、動画投稿サイト「ユーチューブ」で人気海外バンドの動画再生中にバンド関連の偽広告が掲載され、感染するケースもあった。視聴者が偽広告をクリックすると、複数のサイトを経由し、最終的には不正サイトで感染する仕組みだったという。
この動画は1100万回以上再生され、1カ月間に米国で約11万3000台、日本では約4700台のPCからランサムウエアが検出された。トレンドマイクロは攻撃側がユーチューブの広告枠を購入し、問題ない広告を装って掲載したとみている。ユーチューブ側は既にこの問題に対応したという。
トレンドマイクロ広報担当の鰆目順介氏は、脅迫に対し、実際に金銭を払っても解除されることはないと指摘。「感染すると元に戻せないケースが多く、ファイルやデータは常に別のPCやUSBにバックアップしておく必要がある」と注意を呼び掛けている。

銀河系の中心部には、巨大なブラックホールがある。その周囲では恒星やガス雲が猛スピードで渦巻き、とても騒がしい場所だ。このほど天文学者が、この渦から高エネルギーX線のもやが立ちのぼっていることを突き止めた。X線は死んだ星から出ていると考えられる。この場所の星の数は非常に多く、星の墓場と言ってよいほどだという。論文は科学誌「Nature」に掲載された。

X線は銀河系の中心部のブラックホールのまわりに集中していて、直径13光年、厚さ26光年の領域から出ている。論文の筆頭著者である米ハバフォード大学のカースティン・ペレス氏は、「問題は、このX線のもやがどこから来ているかということなのですが、私たちにはまだ分かりません」と言う。

恒星がブラックホールに近づきすぎると、ずたずたに引き裂かれて、飲み込まれてしまう。こうした「事件」の発生を知らせるのは強烈な電磁エネルギーの放出だ。ブラックホールは友好的な隣人ではない。

ブラックホールが食事をしていないときにも、銀河系の中心部はエネルギーに満ち、絶え間なくX線を放出している。

2015-05-02_103333ペレス氏らは、X線源はまだ特定できていないと言っていたが、説明する方法が思いつかないわけではない。「いくつかの仮説があって、どれも否定することができないのですが、それぞれに問題があるのです」

1つの大きな仮説は、死んだ星が周囲を回る伴星から物質を引き込んでいるというものだ。

死んだ星は白色矮星かもしれない。白色矮星とは、太陽に似た恒星が潰れてできた小さな高密度の燃えかすだ。伴星から剥ぎ取られたガスが白色矮星に降着した途端、蒸発してX線などのエネルギーを爆発的に放出する。

けれども、ペレス氏らがNuSTAR望遠鏡で観測したような高エネルギーX線を作り出すには、白色矮星のもとになる太陽に似た恒星の質量はもっと大きくなければならない。そして、銀河系のX線シグナルの強度を説明するには、このような白色矮星の数が少なすぎる。

死んだ星が白色矮星でないなら、中性子星か恒星サイズのブラックホールかもしれない。これらも伴星の物質を吸い込むときにX線を放出するからだ。「問題は、こうした天体はときどき明るいフレアを出すのですが、これまで10年間銀河系の中心部を観察してきて、X線の強さを説明できるだけのフレアを見たことがありません」とペレス氏は言う。

X線は、死んだ星ではなく、銀河系の中心部の巨大ブラックホールを取り巻くガス雲から出ている可能性もある。このブラックホールは1日に1回程度、少量のエネルギーをげっぷのように放出していて、頻度は少ないが大量に放出することもある。

ただ、この仮説にも短所があると彼女は言う。「X線放出領域の形が、ガス雲の分布と一致しないのです」

これらの仮説の中で、どれが最も有力なのだろうか? ペレス氏らは明言を避けているが、今回の研究には参加していないハーバード大学天文学部長のアビ・ローブ氏は、物質を飲み込む白色矮星の巨大な墓場である可能性が高いと考えている。

いずれにせよ、このX線放射が、白色矮星や中性子星やブラックホールなど、物質をばらばらにして飲み込む超高密度天体と関係があることはほぼ確実だ。銀河系の中心部では常にこのような現象が起きていて、その過程で発生するX線が解明の手がかりとなる。ペレス氏は言う。「NuSTARで観察するには本当に面白い場所なのです」

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