2014年10月アーカイブ

2014-10-30_193310台湾の3Dプリンター会社「XYZプリンティング」は、世界で初めて3Dカメラを内蔵し、人形や模型の複製を簡単につくれる新製品を11月中旬に日本や米国などで売り出す。これまでの3Dプリンターは、別のソフトで設計したり、専用のカメラで取り2014-10-30_193407込んだりする必要があった。
29日、東京都内で会見した沈軾栄会長は「将来、事務所や家庭でも当たり前のように3Dプリンターを使う時代が来る」と話した。新製品の「ダヴィンチ1・0 AiO」は、本体に複製したいものを入れると、5分程度で立体データを取り込むことができる。パソコンでなめらかさや細かなデザインを調整してプリントすれば、樹脂製の複製がつくれる。取り込めるサイズは直径15センチ、高さ15センチまで。価格は税込み11万9800円。
XYZプリンティングは今年3月、7万円を切る格安3Dプリンターで日本の市場に参入した。

2014-10-28_105753ココアに含まれる生物活性物質が、被験者グループの年齢による記憶力低下を劇的に改善させることを確認したとの研究論文が、26日の英科学誌「ネイチャー・ニューロサイエンス(Nature Neuroscience)」に掲載された。

米コロンビア大学メディカルセンター(Columbia University Medical Center)などの研究チームが発表した論文によると、実験では「フラバノール」と呼ばれる化合物を含有するココア飲料を被験者らに摂取してもらい、それぞれの脳の状態を測定した。

実験では、50歳~69歳の健康な被験者37人に、高用量900ミリグラム、もしくは低用量10ミリグラムのフラバノールを含有するココアを、3か月にわたり毎日飲ませ、海馬の「歯状回(しじょうかい)」と呼ばれる主要部位の血液容量を脳撮像で測定した。歯状回は記憶の形成に関わる部位で、その処理能力は通常、年齢とともに低下する。

研究チームはさらに、被験者がココア飲料を飲み始める前と後で記憶力テストを行っている。テストでは歯状回によって制御される種類の記憶を評価するために考案された20分間のパターン認識課題が出された。

実験の結果、高用量のフラバノールを摂取したグループは、記憶力の大幅な改善を達成した上、歯状回への血流量の増加もみられた。

コロンビア大メディカルセンターのスコット・スモール(Scott Small)教授(神経学)は「実験開始時に被験者が典型的な60歳代の記憶力を持っていたとすると、3か月後の被験者の記憶力は平均して典型的な30代か40代のものになっていた」と話す。ただ、これら初期の研究成果を検証するためには、グループの規模を拡大して実験を重ねる必要があると注意を促した。

フラバノールは大きな関心を集めている化合物で、世界規模で急増する高齢者人口の加齢による記憶力低下の問題に薬を使わずに対処できる可能性があるとされている。フラバノールは、ブドウ、ブルーベリーなどの果物や、一部の野菜や茶などに含まれているが、その種類や含有量はそれぞれに大きく異なっている。

ココアに含まれる種類のフラバノールについては、歯状回の処理能力を向上させることがマウス実験によるこれまでの研究で判明していた。

スモール教授は、AFPの電子メール取材に「人間とマウスの歯状回はとてもよく似ている」と語り、「フラバノールが人間の歯状回の機能を、特に高齢の人間で向上させることを実際に示したのは、今回の研究が初めてだと思う」と述べた。

【翻訳編集】AFPBB News

page20141026全国的に減少傾向にある貴重なジャコウアゲハの生息地を守ろうと、護岸工事が進む岡山市東区九蟠地区の吉井川右岸で10月25日、地元住民らが、餌となるウマノスズクサの移植作業を始めた。

ジャコウアゲハ
(麝香鳳蝶、麝香揚羽、学名: Byasa alcinous または Atrophaneura alcinous〈中国語〉麝?蝶)は、チョウ目アゲハチョウ科のチョウの一種。
和名は、雄成虫が腹端から麝香のような匂いをさせることに由来する(成分はフェニルアセトアルデヒドであることが判明している)。

=形態
成虫は、前翅長 45mm - 65mm、翅を大きく開くと約 10cm ほど。他のアゲハチョウに比べると、後翅が斜め後方に細長く伸びる。成虫は雌雄の判別が容易で、雄の翅色はビロードのような光沢のある黒色だが、雌は明るい褐色である。
幼虫は、ナミアゲハなどとは違い、終令になっても黒いままで、形も全体に疣状の突起に被われ、ずいぶん異なった姿をしているが、つつくと臭角を出す点(他のアゲハ類と違い、臭角は少ししか出さない)は同じである。

=生態=  2014-10-27_121635
成虫が発生するのは春から夏にかけてで、その間に3-4回発生する。成虫は日中の午前8時ごろから午後5時ごろまで活動するとみられる。
川原や荒地などの明るい場所や生息地の上を緩やかに飛ぶ。河川付近によく見られるのは、そこが食草の一つである草本のウマノスズクサの成育環境であるからで、畑の生垣付近などウマノスズクサの成育環境があれば見られる。また、木本のオオバウマノスズクサを食草とする地域では、オオバウマノスズクサの生育環境である山林の林縁部、渓谷などで本種が見られる。
幼虫はウマノスズクサ類を食草とする。食草を良く食べ、食草がなくなると共食いをすることもある。 冬は蛹で越冬し、この時期の蛹は数か月羽化せずに過ごす。暖かい時期の蛹は1-2週間ほどで羽化するが、ときに長期休眠する蛹もある。

=ベーツ擬態= 2014-10-27_121338
ジャコウアゲハ類が食べるウマノスズクサ類は、毒性のあるアリストロキア酸を含み、ジャコウアゲハは幼虫時代にその葉を食べることによって、体内に毒を蓄積する。この毒は一生を通して体内に残るため、ジャコウアゲハを食べた捕食者は中毒をおこし、遂には捕食したものを殆ど吐き出してしまう。一度ジャコウアゲハを捕食して中毒を経験した捕食者は、ジャコウアゲハを捕食しなくなる。
このため、ジャコウアゲハ類に擬態して身を守る昆虫もいくつか存在し、このような擬態をベーツ擬態と呼ぶ。日本で見られる例としては、
クロアゲハ Papilio protenor
オナガアゲハ Papilio macilentus
アゲハモドキ Epicopeia hainesii
がいずれもジャコウアゲハに擬態しているとされている。

東アジア(日本、台湾、中国東部、朝鮮半島、ロシア沿海地方)に分布する。日本では、秋田県以南から八重山諸島まで分布し、南西諸島では多くの亜種に分けられる。
分布は局地的であるが、突然発生することもあるため、食草が無くなるとかなりの長距離を移動するものと考えられている。

=人間とのかかわり= 2014-10-27_132729
ジャコウアゲハの蛹は「お菊虫」と呼ばれるが、これは各地に残る怪談『皿屋敷』の「お菊」に由来する。
寛政7年(1795年)には、播磨国・姫路城下に後ろ手に縛られた女性のような姿をした虫の蛹が大発生し、城下の人々は「昔、姫路城で殺されたお菊の幽霊が、虫の姿を借りてこの世に帰ってきているのだ」と噂したという。このことに因み、兵庫県姫路市ではジャコウアゲハを市の蝶に指定している。戦前まではお菊虫を姫路城の天守やお菊神社でも売っていたといい、志賀直哉の長編小説『暗夜行路』では、主人公がお菊虫を買う描写がある。現在、姫路市内で観察されることは少ないが、春から夏に姫路科学館などで生きている成虫を観察することができる。姫路市自然観察の森ではネイチャーセンターや園内で飼育しており、一年中、成虫や幼虫、さなぎを観察することができる。

=近縁種=
ベニモンアゲハ Pachliopta aristolochiae (Fabricius, 1775)
東南アジア。日本では、南西諸島南西部に分布する。後翅の中央に白い斑点が1つ、さらにその外縁に和名通り鮮やかなピンクの斑点が並ぶ。体側も鮮やかな赤色をしている。後翅は表側よりも裏側の方が模様が鮮やかである。
アンダマンホソバジャコウ Pachliopta rhodifer Butler, 1876
インド。
アオジャコウアゲハ類 Battus
中央アメリカから南アメリカ。
アンテノールジャコウアゲハ(ホシボシジャコウアゲハ) Pharmacophagus antenor (Drury, 1773)
マダガスカル。
トンボジャコウアゲハ Parides hahneli (Staudinger, 1882)
南アメリカ。
トリバネアゲハ類 Ornithoptera
世界中の蝶コレクターを惹き付ける大型で美麗なトリバネアゲハ属及びキシタアゲハ属、アカエリトリバネアゲハ属の総称。トリバネアゲハ属はインドネシア、ニューギニア、オーストラリア北部。キシタアゲハ属は東南アジア。アカエリトリバネアゲハ属はマレー半島、インドネシアのボルネオ島、スマトラ島に分布。

米Microsoftは10月21日(現地時間)、「Windows 10 Technical Preview」初のアップデートになるビルド9860をリリースした。タスクバーの通知領域からAction Centerにアクセスできるようになったほか、ビルド9841から7000近い改善および修正が行われた。
Action Centerは、メール、カレンダー、Skype、Windows Storeなど様々な通知を一箇所で確認できる通知センター機能であり、メッセージの通知から素早く返信するといったようなアクションをサポートする。ただし、ビルド9860のAction Center機能は基本的な通知のみで、年内にアクションとそれに対応するユーザーインターフェイスを追加する予定になっている。
このほかビルド9860では、マルチモニター環境でアプリケーションを簡単に別のモニターに移動できるようになった。移動させたいアプリケーションのウインドウをアクティブにして[Windows]+[Shift]+[矢印]キーを押す。またデスクトップの切り替えが分かりにくいというフィードバックに応えて、デスクトップの切り換えにアニメーションを追加した。
「PC Setting」の「Update and recovery」で、プレビュービルドの配信を受け取るタイミングを設定できるようになった。デフォルトでは「Slow」になっており、プレビュービルドのリリースからしばらく間を置いてWondows Updateがアップデートを行う。「Fast」に変更するとプレビュービルドがリリースされたタイミングでアップデートされる。

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九州新幹線長崎ルートで導入予定のフリーゲージトレイン(軌間可変電車)の耐久走行試験が19日、始まった。2年半かけて九州新幹線と在来線区間を約60万キロ走り、車輪や車軸などの耐久性を調べる。2022年度の開業に向けた走行の最終試験で、営業車両の開発を進める予定。
フリーゲージトレインは新幹線と在来線それぞれのレールの幅に合わせて車輪の間隔を変えて走る車両。新八代駅(熊本県八代市)付近に設けた接続線内の装置で車輪の間隔を変更する。
19日は新幹線の新八代駅を出発し、鹿児島本線有佐駅を往復。その後、新幹線と在来線の区間を走行した。走行距離が40万キロに達する16年度前半から中間評価をして営業車両の開発に着手する。

フリーゲージトレイン
・フリーゲージトレイン(軌間可変電車)とは、新幹線(標準軌1,435mm)と在来線(狭軌1,067mm)など、異なる軌間(ゲージ)を直通運転できるよう、車輪の左右間隔を軌間に合わせて自動的に変換する電車です。
・新幹線と在来線の乗換えが不要となることによって利便性が向上し、また、在来線の軌間を変更(軌間の拡大)する必要がなく、既存の施設を有効に活用することが出来ます。
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2014-10-17_162246ガスコンロなどの火が衣服に燃え移る火災が後を絶ちません。「着衣着火」と呼ばれており、2013年は全国で121人が亡くなりました。高齢者の事故が目立ち、東京都は先月、注意点をまとめて公表しました。

総務省消防庁によると、火災に伴う死者数は昨年、全国で1625人にのぼった。着衣着火(121人)はその7%余りを占める。

東京消防庁は管轄地域で起きた着衣着火の内容を詳しく分析した。昨年の死者数は8人で、うち7人が65歳以上の高齢者だった。けが人は65人を数え、重度のやけどなど症状の重い22人中12人が高齢者だった。若い人に比べて体力や判断力が落ちていることが高齢者の被害を大きくしている可能性があるとみている。

火元を見ると、死傷者73人中31人はガスコンロなどのガス調理器具だった。「やかんと鍋を移しかえようとしたら袖に火がついた」「コンロの上の棚の物を取ろうとしたら裾が燃えた」といった事例があったという。

大事には至らなくても、服に火が移るなどしてヒヤリとしたりハッとしたりすることもある。東京都生活文化局は昨年11~12月、首都圏の60歳以上の男女3千人にインターネットを通じて、そうした体験があるかを尋ねた。すると1割近い261人があると回答。複数回体験したという人もいて、事例数は378件にのぼった。多くは「よそ見していたらコンロの火がついた」など、日常的な状況で発生していた。着ていた衣服は3割がセーター、2割がフリースの上着だった。これからの季節は着衣着火が発生しやすいとみている。

調査結果をもとに、都は先月、パンフレット「シニア世代の身の回りの事故防止ガイド」を作成した。衣服が原因となる転倒事故と着衣着火を主に取り上げ、老人クラブなどに配布した。着衣着火に関しては「袖が広がっている服を着ているときは特に注意」などのポイントをイラスト付きで説明している。

防止策の一つに、火がついても燃え広がりにくい防炎製品を着ることがある。公益財団法人日本防炎協会(東京)が燃焼試験などを行い、基準を満たした製品にラベルを発行している。エプロンやアームカバー、パジャマなどが製品化されている。

マイクロソフトは2014年10月15日、新たなセキュリティ情報を公開した。この中には深刻度が「緊急」のセキュリティ更新プログラムを3件含んでおり、これらの脆弱(ぜいじゃく)性を悪用された場合、遠隔から任意のコードを実行される可能性があるため、同社やセキュリティ関連組織は早急なパッチ適用を呼び掛けている。

2014年10月に発表したセキュリティアップデートのうち、深刻度評価が「緊急」なものは下記の3件だ。

・MS14-056:Internet Explorer用の累積的なセキュリティ更新プログラム(2987107)
・MS14-057:.NET Frameworkの脆弱性により、リモートでコードが実行される(3000414)
・MS14-058:カーネルモード ドライバーの脆弱性により、リモートでコードが実行される(3000061)

JPCERTコーディネーションセンター(JPCERT/CC)は国内向けに注意喚起を発行している。マイクロソフトはすでに上記MS14-056、MS14-058についての悪用の事実を確認済みで、JPCERT/CCもMicrosoft Update、Windows Updateによるセキュリティプログラムの適用を早急に行うことを推奨している。

Windowsのゼロデイ脆弱性「CVE-2014-4114」を狙う攻撃も
2014年10月のセキュリティアップデートに含まれる深刻度「重要」のうち、Windows OLEのリモートでコードが実行される脆弱性「CVE-2014-4114」(MS14-060)について、各セキュリティベンダーがサイバー攻撃に利用されている事象を観測したというブログ(トレンドマイクロ/シマンテック)を公開している。この脆弱性はWindows Vista SP2からWindows 8.1、およびWindows Server 2008、Windows Server 2012に影響があり、細工されたOLE(Object Linking and Embedding)を含むファイルを開くことで、リモートからのコード実行が可能となるもの。管理者権限でログインしていた場合は管理者権限のままリモートでコードが実行可能になる。

この脆弱性を公表したロシアのiSIGHT Partnersのブログによると、この脆弱性を悪用した攻撃が観測されており、NATO(北大西洋条約機構)やウクライナ政府機関、エネルギー分野や通信分野の企業が標的型攻撃を受けているという。iSIGHT Partnersはこれらの攻撃に、高度な技術を持つサイバー攻撃集団「Sandworm」が関わっていると見ている。

この攻撃は2014年8月には観測されていたが、脆弱性が公表されたことで攻撃が増加する可能性が高い。マイクロソフトでは、CVE-2014-4114の回避策として

・WebClient サービスを無効にする
・TCP ポート139および445をブロックする
・セットアップ情報ファイルを介して実行可能ファイルの起動をブロックする

などを挙げている。

参考
https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/security/ms14-oct

物質同士をくっつけるさいに、接着剤を使わずに直接、化学反応で一体化してしまう最強の接着方法が世界で初めて開発された。大阪大学大学院理学研究科の原田明特別教授らの成果。触媒を使い、共有結合という強固な化学結合をつくるもので、柔らかいコンニャクのようなゲル状の物質同士や、ゲル状の物質と固いガラスとを安定な形で接着することができた。強く引っ張っても接着部以外がちぎれるほどだ。液晶テレビの画面の製造過程でつくる複数のフィルムの接着や、車体のはがれない塗料など工業製品や日用品の製造についてのさまざまな応用が考えられる。

化学反応を利用、幅広い環境で安定的

モノづくりで材料同士を接着するさい、通常、材料に接着剤を塗り、それをサンドイッチのようにはさむ形で間接的にもう一方の材料をつける。そのようなタイプの仕組みには、木材のような材料表面の凹みに液状の接着剤が入り込み、船のいかりを繋いだように固まる「アンカー(いかり)効果」や、有機化合物などの接着剤の分子と、材料を構成する分子同士が電気的に引き合う「分子間力(ファン・デル・ワールス力)」を利用したものがある。ただ、その形を長期間、壊れずに保つためには、接着剤の「耐久性」や「強度」が重要な課題だ。

さらに、もっとも強い接着力が期待されるものとして材料に含まれる分子同士を直接反応させ、共有結合など強固な結合をつくる「化学相互作用」を使う方法があり、世界各国で研究されている。

原田特別教授らは、ノーベル化学賞を受賞した鈴木章・北海道大名誉教授の金属の触媒を使って炭素同士を効率よくつなげる「鈴木・宮浦カップリング反応」を利用して共有結合をつくる方法を考案。材料の水を含んだゲルにフェニルボロン酸という化合物を含ませ、一方のゲルにヨウ素をつけて接触面で触媒反応を行ったところ、炭素同士の強い共有結合ができた=図参照。また、ゲルとガラス基板の組み合わせや、ガラス基板同士の接着でも同様の方法でできた。

ボロン酸やヨウ素がない場合はこの反応は起きず、逆に、この2つの化合物を増やせば増やすほど結合力は強まった。

また、通常、接着剤を使った場合、有機化合物の溶媒に浸すと材料同士が分離してしまうが、今回の方法ではバラバラにならず強固な結合であり、さまざまな条件下で広く使えることがわかった。

原田特別教授は、ブドウ糖が輪のようにつながったシクロデキストリンという化合物の「穴」に鎖状の高分子がネックレスのように貫通した「ポリロタキサン」という化合物を世界で初めて作成したことで知られる。このポリロタキサンの研究や、分子認識を利用した材料間の接着を研究する過程で、今回の接着の手法がみつかった。

研究グループでは「分子のレベルで起きる共有結合の作成というミクロの反応を、材料の接着というマクロな反応に広げることができました。この接着の適応範囲は広く、さまざまな環境で安定に接着を保つことができます」という。接着の新手法開発は材料工学など幅広い産業分野で、製造効率の向上や高品質化、環境の問題などの面から必要になっており、こうした課題をブレイクスルーするかもしれない。

2014-10-10_122918■2156キロ! 日本で最も長い距離を走る列車
日本一の長距離列車といえばトワイライトエクスプレスが有名だ。大阪と札幌を結ぶ寝台特急で、総距離1500キロを約23時間で走り抜ける。惜しまれつつも、来春の引退が決まっている。

実は、この寝台特急よりもはるかに長い距離を走る列車がある。総距離なんと2156.1キロ。福岡から札幌を走る貨物列車だ。3月のダイヤ改正でルートが変わり、それまでより19.5キロ延びた。

出発は午前1時55分。貨車を引き連れた機関車は、JR博多駅の北側に位置する福岡貨物ターミナル駅を出ると、まずは北九州に向かう。広島、富山、新潟、秋田で荷物の積み下ろしをした後、翌日の午後9時15分にJR札幌駅の南東にある札幌貨物ターミナル駅に到着する。

総時間は43時間20分と、ほぼ2日かかる計算だ。トワイライトエクスプレスの実に2倍近いが、それでも船やトラックより早く着くという。

荷物の積み下ろしのため、時には駅に1時間半以上停車することもある。荷物以外にも機関車の交換や乗務員の交代などで何度か停車する。JR貨物によると乗務員は合計14人が乗り込むらしい。

■札幌発より福岡発の方が長い理由
ところで、「福岡から札幌」と書いたが、札幌から福岡はどうなのか? 同じではないのか? 鉄道貨物協会が発行する「貨物時刻表」で調べてみると、札幌から福岡に向かう便の方が走行時間が短い。逆ルートの約43時間に対して約37時間。6時間も短い。総距離も2131.8キロだ。なぜなのか? JR貨物に聞いた。

「札幌発の場合は途中の停車駅が少ないんです。積み下ろしのために停車するのは函館と北九州だけで、本州では乗務員の交代などでしか止まりません。福岡発の方が長いのは、琵琶湖周辺などでルートが少し違うからです」

ルートによって、荷物の種類も違うようだ。札幌発の場合はジャガイモやタマネギ、ニンジンなどの青果物や砂糖、菓子などが多い。これに対して福岡発は飲料や菓子、乾物などが多いという。青果物が多い分、札幌発の方が急ぐということだろうか。

残念ながら、この列車に愛称はない。1988年に札幌と福岡を結ぶ定期便がスタートした際は、「日本海縦貫ライナー」という名前だった。ただ、現在のものとはルートが異なり、今や特別な名前では呼ばれなくなった。人知れずほぼ毎日運行する働き者は、今日もどこかの線路を走っている。

2014-10-07_202025スウェーデン王立科学アカデミーは7日、今年のノーベル物理学賞を、赤崎勇・名城大教授(85)と天野浩・名古屋大教授(54)、中村修二・米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授(60)の日本人3人に贈ると発表した。赤崎さんと天野さんは青色の発光ダイオード(LED)を初めて作り、中村さんが青色LEDの製品化に成功した。
日本のノーベル賞受賞は、2012年の山中伸弥・京都大教授に続いて20、21、22人目となる。物理学賞は08年の小林誠・高エネルギー加速器研究機構特別栄誉教授と益川敏英・名古屋大素粒子宇宙起源研究機構長、南部陽一郎・米シカゴ大名誉教授(米国籍)の3人以来8、9、10人目。

授賞式は12月10日にストックホルムである。賞金の800万クローナ(約1億2千万円)は受賞者3人で分ける。

LEDは電気エネルギーを光に変える半導体素子だ。フィラメントを電気で熱したときに出る光を使った白熱電球と違い、電気を直接光に変えるので効率が良く、熱による材料の劣化も少なくて寿命が長い。光の3原色をLEDで実現すれば幅広い色を再現できて用途が広がるが、青色LEDはなかなか作れず、実用化が競われていた。

青色の光を出せる材料はセレン化亜鉛か窒化ガリウムに絞られていた。窒化ガリウムはきれいな結晶をどうしても作れず、多くの研究者が撤退する中で、赤崎さんと天野さんは窒化ガリウムにこだわり続けた。試行錯誤の末、名古屋大教授時代の1985年、高輝度のLEDに欠かせない良質な結晶を作製。89年、窒化ガリウムの半導体で青色に光るLEDを作ることに成功した。

中村さんは日亜化学工業(徳島県阿南市)の研究員の時代に、製法を進化させた。90年代前半に、アンモニアと水素にガリウムガスを混ぜて基盤に吹き付け、結晶を大きくする方法を開発。青色LEDの製品化にこぎ着けた。

3原色がそろったことで、白熱電球や蛍光灯に代わるLED照明が実用化。室内照明や携帯電話、交差点の信号機のほか、省電力・長寿命の大型フルカラー・ディスプレーなどに使われるなど、爆発的に普及した。また、青色LEDを発展させた青色半導体レーザーも実用化され、ブルーレイディスクの読み取りや記録に使われている。

=窒化ガリウムの青色LED=
発光ダイオード(LED)は、電子が多いn型半導体と電子が抜けた穴が多いp型半導体を接合させて作り、電子が接合部で穴に落ちる際、エネルギーを光として放出する。米イリノイ大のニック・ホロニアック名誉教授が1962年に米ゼネラル・エレクトリック社で赤色のLEDを開発し、続いて黄緑色や黄色もできた。
光の波長が短い青色を実現するには、接合部の「落差」が大きく、高いエネルギーを放出させる半導体が必要となる。最初に炭化ケイ素系で青色LEDが開発されたが、暗過ぎたため、セレン化亜鉛系と窒化ガリウム系が候補とされた。
薄膜の単結晶を作るには、結晶構造が似た物質を基板とし、その上に原料ガスを吹き付けて成長させる。窒化ガリウムは良い基板がなく、p型の作製も困難だったため、70年代後半にはセレン化亜鉛の研究開発が主流となった。
しかし、赤崎勇氏は窒化ガリウムの方が放出エネルギーが高く、結晶が安定していて優れていると考え、松下電器産業(現パナソニック)に勤務していた73年、開発に着手した。81年からは名古屋大で大学院生の天野浩氏(現同大教授)らと取り組み、85年にサファイア基板上に緩衝層を低温で作ってから窒化ガリウムの結晶を成長させる方法を開発。89年にはこの結晶にマグネシウムを加え、電子線を照射する方法でp型を作り、n型と接合して青色LEDを実現した。
一方、中村修二氏も88年、日亜化学工業で青色LEDの開発を決意。米フロリダ州立大に1年間留学して「有機金属化学気相成長法(MOCVD)」を習得した。ガスを基板の上と横から吹き付ける「ツーフローMOCVD」装置を開発し、窒化ガリウムの高品質結晶を作製。マグネシウム添加結晶を熱処理してp型も作った。さらに、窒化ガリウムにインジウムを加えた薄膜を発光層とする多重構造の結晶で高輝度の青色LEDを開発し、同社が93年に世界初の製品化を発表した。

2014-10-07_153751気象庁の次期気象衛星ひまわり8号を搭載したH2Aロケット25号機が7日午後2時16分、鹿児島県南種子町にある宇宙航空研究開発機構(JAXA)の種子島宇宙センターから、予定通り打ち上げられた。
日本の気象衛星打ち上げは現在運用されているひまわり7号の平成18年2月以来で、約8年半ぶりとなる。
8号は、搭載しているセンサーの性能が大幅に向上し、観測できる回数も増加。このため、豪雨をもたらす雲や台風の動き、噴火活動が続く火山の監視など、災害の予防にも貢献すると期待されている。

能力が飛躍的に向上
ひまわり8号は、現行の7号が来夏に機能上の寿命を迎えることに伴い、種子島宇宙センター(鹿児島県)からH2Aロケット25号機で打ち上げられる。インドネシア付近の赤道上空の静止軌道(高度約3万5800キロ)から、日本を含む西太平洋一帯の雲を撮影する。
可視光と赤外線などを捉える最新鋭の放射計(カメラ)を搭載し、観測能力は飛躍的に向上する。
観測する波長は現在の5種類から、世界の静止気象衛星で最多の16種類に増え、雲の種類の判別や積雪との区別が容易になる。
7号の画像は白黒だが、3種類の可視画像を合成することで静止気象衛星で初のカラー化を実現し、黄砂や火山灰の正確な監視も可能に。画像の細かさ(解像度)は可視光で現在の1キロ四方から0・5キロ四方に、赤外線で4キロ四方から2キロ四方に倍増する。海面水温の正確な算出で地球環境の監視にも貢献する。

10分ごとに観測
観測間隔は現在の30分から10分と大幅に短縮され、日本周辺に限定すれば2分30秒ごとに撮影できる。雲の動きを高頻度に把握することで風の分布を細かく計算でき、台風の進路予測などの精度が高まりそうだ。発達する積乱雲を刻々と捉えられるため、集中豪雨も高精度に観測できる。
また、関東地方などの平野部で風同士がぶつかると発生しやすい局地的な大雨は、地上の観測だけでは予測に限界がある。気象研究所の斉藤和雄予報研究部長は「衛星の観測間隔を短縮することで、予測精度が高まる可能性がある」と話す。
ひまわりは1977年に初号機が運用を開始。打ち上げ失敗で米国の衛星データを利用していた2003年からの約2年間を除き、35年にわたり日本の気象観測を支えてきた。データは約30カ国でも活用されており、観測が手薄な洋上で発生する台風の監視で国際的に欠かせない存在だ。
6号と7号は航空管制機能を併載した運輸多目的衛星だが、8号は気象衛星として単独で運用する。16年に打ち上げる9号と設計を共通化し、2基を同時に調達して開発費を計約340億円に抑えた。
気象庁の横田寛伸衛星運用事業管理官は「米欧に先駆けて運用する次世代型の気象衛星のため、世界的に注目を集めている」と話す。
地球温暖化を背景に、集中豪雨や猛暑などの極端な気象現象が増加傾向にある中、ひまわりの役割はさらに高まりそうだ。

2014-10-01_121922東海道新幹線(東京―新大阪)は1日、開業50年を迎えた。50年間の総走行距離は地球5万周分にあたる約20億キロ、延べ乗客数は56億人に上る。この間、列車事故での死者はゼロ。車両の改善やスピードアップも続き、「日本の大動脈」の役割を担い続けている。

開業した1964年に約6万人だった1日の平均乗客数は、74年には5倍以上の約32万2800人に。運賃値上げや旅客機などとの競争で落ち込んだ時期もあったが、昨年は42万6千人と過去最高を更新した。

64年に4時間かかった東京―新大阪間の最短所要時間は現在2時間25分に、60本だった1日平均運行本数は323本、最高時速は時速210キロから270キロになった。指定席を利用した時の運賃・特急料金は2480円(ひかり2等)から1万4450円(のぞみ普通車)となっている。

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