2013年8月アーカイブ

2013-08-30_225218_2気象庁は、平成25年8月30日(金)に「特別警報」の運用を開始しました。
気象庁はこれまで、大雨、地震、津波、高潮などにより重大な災害の起こるおそれがある時に、警報を発表して警戒を呼びかけていました。これに加え、今後は、この警報の発表基準をはるかに超える豪雨や大津波等が予想され、重大な災害の危険性が著しく高まっている場合、新たに「特別警報」を発表し、最大限の警戒を呼び掛けます。
特別警報が対象とする現象は、18,000人以上の死者・行方不明者を出した東日本大震災における大津波や、我が国の観測史上最高の潮位を記録し、5,000人以上の死者・行方不明者を出した「伊勢湾台風」の高潮、紀伊半島に甚大な被害をもたらし、100人近い死者・行方不明者を出した「平成23年台風第12号」の豪雨等が該当します。
特別警報が出た場合、お住まいの地域は数十年に一度しかないような非常に危険な状況にあります。周囲の状況や市町村から発表される避難指示・避難勧告などの情報に留意し、ただちに命を守るための行動をとってください。
「特別警報」が発表されたら、ただちに命を守る行動をとってください。

2013-08-29_190021_2JR東海は29日、2027年の開業を目指すリニア中央新幹線の本格的な試験走行を始めた。営業仕様の新型車両「L0系」を使い、最高時速500キロメートルで走行。従来の2.3倍に延伸した全長約43キロメートルの実験線で高速走行時の車両性能の確認のほか、ガイドウエイと呼ぶ線路の上をスムーズに走行できるかなど営業運転に向けた試験を繰り返す。

リニア新幹線は東京・品川―名古屋間を40分、東京―大阪間を67分で結ぶ。27年に名古屋まで、45年に大阪までの全面開業を目指しており、来年度から本格的な工事に着手する。

山梨県都留市で同日開いた「出発式」に出席した太田昭宏国土交通相は「リニアは三大都市圏間の人の流れを劇的に変え経済活動にも大きなインパクトを与える」と強調。JR東海の葛西敬之会長は「21世紀の超高速陸上輸送をリードする超電導リニアが走り始めることは、世界の交通技術史上に記念すべき足跡を残すことになる」と述べた。

リニア、営業車両で最高時速500キロの試験走行再開。延伸の山梨実験線で(29日)

今後、実験線での試験走行を繰り返し、来年にも一般向けの試乗会を実施するとみられる。

JR東海は実験線の先行区間約18キロメートルで1997年から11年9月末まで試験走行を実施。延伸工事が完了したため試験走行を再開した。

2013-08-26_195453_2イプシロンロケットによる惑星分光観測衛星の打ち上げまで一日を切り、打ち上げ時刻が2013年8月27日(火)13:45(日本時間)、JAXAでは打ち上げの模様をライブ中継する。
http://fanfun.jaxa.jp/countdown/epsilon/epsilon_live.html

=イプシロンロケット(JAXAホームページから転載)=
イプシロンロケットは高性能と低コストの両立を目指す新時代の固体燃料ロケットです。1段目にはH-IIAロケット用補助ブースターを活用、一方2段目と3段目には世界最高性能と謳われたM-Vロケットの上段モータを改良して用います。例えば、モータ構造をさらに軽量化するとともに製造プロセスの簡素化も図っています。イプシロンロケットは、我が国が世界に誇る固体ロケット技術の集大成であり、ペンシルからM-Vに至るまでの半世紀に蓄積された知恵と技術の全てが込められています。加えて、革新技術と既存技術を有機的に組み合わせることで、信頼性と性能の一層の向上を実現しています。組み立てや点検などの運用が効率的で、高頻度の打ち上げが可能な次世代の宇宙輸送システムの誕生です。ロケットの打ち上げをもっと手軽なものにし、宇宙への敷居を下げよう…それがイプシロンロケットの最大の目的なのです。

惑星分光観測衛星= 
惑星分光観測衛星(SPRINT-A)は地球を回る人工衛星軌道から金星や火星、木星などを遠隔観測する世界で最初の惑星観測用の宇宙望遠鏡です。
金星と地球は双子惑星と呼ばれることがありますが、これに火星を加えた太陽系に存在する3つの地球型惑星は、太陽系初期に非常に近い環境を持っていたことが最近判ってきています。しかし太陽系が誕生した後10億年以内の期間に、兄弟ともいえる3惑星は現在の状態に近い姿にそれぞれ成長・変貌しました。金星では水が宇2013-08-26_200430_2宙空間に逃げ出した結果、二酸化炭素を中心としたとても乾いた大気になり、その強い温室化効果により地表面の温度が400℃にも達する灼熱の世界となっています。一方火星は温室化効果を生み出す大気中の炭素成分の多くが宇宙空間に逃げ出してしまい、現在では寒冷な世界になっています。
惑星分光観測衛星(SPRINT-A)では、これら地球型惑星の大気が宇宙空間に逃げ出すメカニズムを調べます。特に太陽系誕生直後には、太陽が現在よりも激しく活動していたため、非常に強い太陽風が惑星に到達していて、多量の大気が逃げ出していたと考えられています。強い太陽風が惑星の大気にどのように作用するかを調べることで、初期の太陽系で何が起こっていたかを知ることを目指しています。
さらに 惑星分光観測衛星(SPRINT-A)は極端紫外線の観測能力を活かして、木星の衛星イオから流出する硫黄イオンを中心としたプラズマ領域の観測を行い、木星のプラズマ環境のエネルギーがどのように供給されているかを調べます。

速報(2013-08-27 13:55)
宇宙航空研究開発機構(JAXAジャクサ)が開発した新型ロケット「イプシロン」の打ち上げが27日午後、鹿児島県肝付町の内之浦宇宙空間観測所で行われたが、予定の時刻を過ぎても打ち上げできなかった。

ワシントン=中島達雄】米航空宇宙局(NASA)は地球に衝突する恐れのある小惑星などを探すため、すでに役目を終えて地球を周回するだけになっていた探査衛星「ワイズ」2013-08-26_121957_2を今年9月、約2年半ぶりに復活させると発表した。

ロシアで2月、隕石(いんせき)が落ちて多くの負傷者が出たことから、異例の「再登板」を決めた。ワイズは現在、最低限の機能を維持するだけの休眠状態になっており、地上から信号を送って再稼働させる。NASAは2021年までに、小惑星の有人探査を実現させることを目指し、その対象になる天体も探すという。NASAの担当者は「今後3年で、未知の小惑星などを150個見つけたい」と話している。

ワイズは10年1月~11年2月、地球の約520キロ・メートル上空で観測をし、地球に近づく軌道を持つ小惑星などを135個、火星と木星の間にある小惑星を約3万4000個発見した。

2013-08-22_210249_2今世紀末の地球の平均海面水位は、最近20年間と比べて最大81センチ上がり、平均気温は最大4・8度上昇すると予測した気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第1作業部会の第5次報告書最新案が22日、明らかになった。報告書の改定は6年ぶり。

人間の活動が原因で地球温暖化が起きている可能性は「極めて高い」(95%以上の確率)とこれまで以上に踏み込んだ表現となっており、二酸化炭素(CO2)の排出削減が急務の課題であることを示す内容。今後の世界の温暖化対策の議論に大きな影響を与える。

報告書は、9月下旬にスウェーデンのストックホルムで開かれる世界の科学者と政府関係者らの会合で最終調整した上で確定し、公表される。

IPCCは、CO2排出量が今後どのように推移するか4種類のシナリオを想定して、将来の地球の気候を予測。今世紀末の2081~2100年と、最近20年間の1986~2005年の平均を比較した。

2013-08-19_213240_2【8月19日】ベトナム・ハノイを訪れるなら、一度は乗ってみたい名物の人力車「シクロ」。
観光客は少し多く歩く用意をしたほうが良いかもしれない。なぜならハノイ市は同市を象徴する人力車の廃止を決定したからだ──。

一部では英ロンドン名物の「黒塗りタクシー」のベトナム版とも評される三輪自転車シクロは、交通渋滞を緩和する一環として市当局によって禁止されることとなった。

しかし、ベトナムの日刊紙タンニェンによると、同市が2009年からシクロの使用を段階的に制限してきたことを考えると、それほど大きな驚きではないという。
観光客のみへのサービスにまで制限した後、同市は運行ルートや乗り場、運行時間にも厳しい規制を課していた。

インド・コルカタでは数年前、同様に人力車を禁止する法律が成立したが、非人道的な形態の職業であるとの意見と、乗務員にとっては生計を立てるのに不可欠だとする世論の対立から、実際に人力車を排除するには至らなかった。(c)Relaxnews/AFPBB News

官公庁や企業のウェブサイトを見ただけでウイルスに感染するケースが急増している。

閲覧者を自動的に別のサイトに誘導するよう改ざんされており、今年7月末までの4か月間に確認された改ざんサイトは2500件以上に上り、昨年度1年間の件数に匹敵する。専門家は「閲覧者が感染に気づかないまま、個人情報が流出している可能性が高い」と警告している。

セキュリティーに関する情報提供などを行う一般社団法人JPCERT(ジェイピーサート)によると、今年4月~7月末に届け出を受けたサイト改ざんは2953件に上り、昨年度の2856件を超えた。そのうち、画面を書き換えるだけの従来型の改ざんは約1割で、残る2500件以上は、閲覧者を不正サイトに誘導し、ウイルスに感染させるタイプだった。閲覧者のパソコン画面には誘導先サイトが表示されない細工がされ、気付きにくいという。

トヨタ自動車の場合、6月5日に改ざんされ、5日後に外部から指摘を受けたものの、原因を特定できず、サイトを停止したのは14日になってからだった。調査の結果、閲覧者が別サイトに誘導され、遠隔操作型ウイルスに感染させられる仕組みだったことが判明。この間の閲覧者は約7万8000人に上るという。トヨタは「サイト上で告知しているため、個別の連絡はしていない」としている。

環境省では、光熱費の支出などを入力すると二酸化炭素の排出量がわかる「CO2みえ~るツール」サイトを3月3日に改ざんされた。12日後にサイト停止するまで約350人が閲覧。同省は企業や自治体41団体には電話で連絡したが、個人利用者は特定できなかったため通知していない。

閲覧者は、ウイルス対策ソフトを最新の状態にするなどの対策が必要だが、日本セキュリティオペレーション事業者協議会では「サイト管理者がサーバーの弱点を修正し、改ざんを防ぐ必要がある」として22日、セキュリティーに費用をかけにくい中小企業を対象に無料相談会(info@isog-j.org)を実施するという。

2013-08-14_195534_2JR西日本が、線路幅が異なる新幹線と在来線を直通運転できる「フリーゲージトレイン」(軌間可変電車)の開発を本格化する。平成29年度にも試作車を完成し、北陸新幹線東京-敦賀(福井県敦賀市)間が開業する37年度から運行を始める方針だ。来年度中には台車などの試作を終える計画で、早期の実用化に向け開発を急いでいる。

富山-敦賀は北陸新幹線に乗り入れ

JR西は6月、フリーゲージトレインの開発にあたるプロジェクトチームの人員を約3倍の15人に拡充した。来年度中にも客車の土台となる台車を試作する。あわせて、車輪の幅を変換するための線路設備を試作し、走行試験を始める計画だ。

37年度に東京-敦賀間で開通する北陸新幹線だが、大阪-敦賀間のルートや開業時期はまだ決まっていない。東京-敦賀間の開通後は福井県、石川県などから大阪に向かう場合、敦賀で在来線特急への乗り換えが必要になる。利便性の低下により「北陸の人が首都圏に向かい、関西が忘れられる」(JR西日本金沢支社の野中雅志支社長)と懸念されている。

このためJR西は大阪-富山間で運行している特急「サンダーバード」をフリーゲージトレインに転換する見通しだ。富山-敦賀間は新幹線の線路を、敦賀-大阪間は在来線を使って直通で結ぶことにより、関西に向かう利用者の利便性を確保する考えだ。

新幹線と在来線の直通運転をめぐっては、JR東日本が山形新幹線で在来線のレールを改修し「ミニ新幹線」方式を採用したが、大規模な工事が必要で、在来線を一定期間運休するなど影響が大きい。フリーゲージトレインの活用は、地元への影響を軽減する効果もある。

ただ、地元自治体などは敦賀-大阪間も、フル規格の新幹線で運行することを求めており、フリーゲージトレインは全線開業するまでの暫定措置となる見通し。北陸の降雪への対応など、フリーゲージトレインの実用化に向けた課題も残っており、JR西では試験車両などの開発と並行して、技術的な課題の解消を図る方針だ。

2013-08-14_201846_213日も最高気温40度を観測する記録的猛暑となった日本列島だが、夏本番を迎えた北半球は世界各地で猛暑に見舞われている。ヨーロッパでは平均気温が平年値を約10度も上回り、中国は熱中症による死者が続出している。

気象庁によると、ハンガリーの首都ブダペストでは8日、過去30年のこの時期の平年値を9度上回る平均気温30・8度、最高気温39・4度を観測。オーストリアでも平年値を10度上回るなど8月以降、ヨーロッパ中部で猛暑が続いている。

AP通信によると、ハンガリー政府はノーネクタイなど、同国では異例のクールビズを職員に許可。ボスニア・ヘルツェゴビナでは猛暑で乾燥し、大規模な森林火災が発生したという。

気温の低い高緯度帯に当たるフィンランド北部のソダンキュラでは4日、最高気温が26・5度を記録。駐日フィンランド大使館の担当者は「8月は秋の始まりなのに。一般家庭は冷房がないので困る」と話した。

一方、中国南部の湖南省長沙は10日、最高気温が40・5度に達した。中国メディアによると上海などで少なくとも25人が熱中症とみられる症状で死亡した。

猛暑を引き起こしているのは上空1万メートル付近で地球を1周して吹いている偏西風の蛇行。猛暑の地域では偏西風が北側へ蛇行しており、南側の高温域から高気圧に覆われて気温が上昇する。偏西風は年間を通じて蛇行しているが、一定期間続くと高気圧が停滞し、猛暑になるという。

偏西風の蛇行は大気の対流活動が影響を与えると考えられているが、詳しい要因は分かっておらず、予測するのは難しい。気象庁は「地球温暖化も猛暑の一因。異常高温は各地点で30年に1度の規模だが、世界レベルではどこかで常に起こっている」としている。

(2013年7月27日付 英エコノミスト誌)

ロンドン証券取引所の近辺で、衛星から送られてくる全地球測位システム(GPS)信号を何者かが妨害している。その現象は毎日発生し、日によっては10分間も続く。車のナビゲーションシステムが機能を停止したり、金融機関が取引の発生日時を記録するタイムスタンプが影響を受けたりすることもある。

だが外国勢によるサイバー攻撃というわけではない。このような事象をモニターする英クロノス・テクノロジーの創業者で専務取締役のチャールズ・カリー氏によると、最も考えられる「犯人」は、上司からの位置追跡をかわそうとする運搬トラックの運転手だ。

■入手しやすいGPS電波妨害装置、武器にも到着予定機を指さす管制官(マンチェスター空港2013-08-09_123538_3)=ロイター

GPS信号は微弱だ。カリー氏は、20ワットの電球1つを1万9300キロ先から見ているようなものだと言う。一方、GPS電波妨害装置は安価で販売されている。ダッシュボードに取り付けるタイプは50ポンド(約7500円)ほどで手に入れることができる。

現在、この妨害装置は脅威となりつつある。装置が発する電磁ノイズが、合法なGPSサービスに干渉するからだ。民間航空機と管制塔のやりとりや、携帯電話による通信を妨害する可能性がある。

米国ではこうした装置の販売や使用を法律で禁じている。英国では、民間人がこれを故意に使用することは違法だが、購入そのものはまだ禁止されていない。英国の規制機関であるオフコム(Office of Communications、英国情報通信庁)は、この装置を違法にすることを検討している。オーストラリア政府はこの数年間に数百台の妨害装置を破壊してきた。

妨害装置は、しかるべき者の手に渡れば武器にもなる。英国軍はウェールズのブレコン・ビーコンズ国立公園で装置のテストを行っている(同公園は軍事演習場としても使われている)。北朝鮮は、韓国内のGPS信号を遮断するためにトラック搭載型の妨害装置を使っている。北朝鮮からの電波妨害は2010年8月から始まった。最初は4日間だった。以降、北朝鮮内の3カ所から発せられる電波妨害攻撃は1回当たりの日数を延ばしている。2012年5月には16日間連続となった。この時は、1016の航空機と254の船舶が異常を報告した。

カリー氏は、犯罪者やテロリストが都市全体、あるいは海上航路を狙ってどこでも瞬時にGPSを妨害する可能性を懸念している。北朝鮮のような規模の仕掛けがなくとも相当な妨害が可能だ。インターネット上で売られているスーツケースサイズの装置は、周囲300~1000メートルにおいてGPSの信号を妨害することができるとうたっている。

正常に動作しない衛星や太陽活動時の自然干渉がGPS信号に作用し、船舶が航路から外れるケースも発生している。ナビゲーションの専門家であるデビッド・ラスト氏は、GPS妨害装置を装備したクルマがカーフェリーに乗船することで不慮の停電が起き、船が難破する危険もあると説明する。

また、発信元になりすまして偽情報を送信する「スプーフィング」も脅威だ。2011年12月、イランは米国の無人偵察機を捕獲した。この時、捕獲する前にスプーフィングを行ったと発表した(専門家の大半はこの主張をまともに取り合っていない)。今のところスプーフィングの成功例は研究室の域を出ていないと思われる。だが、ラスト氏は「一部の国は既に対抗策を講じている」と言う。

■国によるGPS代替技術の導入始まる

GPS妨害を解決する方法の1つは、別のナビゲーションシステムを採用することだ。韓国政府は4月、拡張型の長距離航法システム(eLoran)と呼ぶ地上電波塔43機から成るネットワークを構築する計画を発表した。eLoranは第2次世界大戦で初めて使用された長距離航法システム技術を基にしている。GPSよりずっと強い信号を発信するこの技術を使用することで、2016年までに、飛行機や船舶に今以上に安全な信号システムを提供できるはずだ。韓国は、中国とロシアの支援を受けつつ、このシステムを国全体に広げたいと考えている。

英国の全国灯台局(GLA)は沿岸地域7カ所でeLoran局の導入を進めている。GLAのエンジニアを務めるマーチン・ブランズビー氏は、このシステムは視覚ナビゲーションとしてGPSにとって代わることになると言う。2014年半ばまでに稼働する見込みだ。コストは70万ポンド(約1億600万円)以下ですむ。利用料は大型船1隻当たり2000ポンド(約30万円)。英国は2019年までに大規模港すべてにeLoran局を設置する予定だ。

米国防総省の傘下にある国防高等研究計画局(DARPA)は、単一チップによる時間慣性測定ユニット(TIMU)の実験を行っている。プロジェクトリーダーのアンドレイ・シュケル氏によると、完成した装置は小さなジャイロスコープ(回転儀)と加速度計を用いて自らの位置を測る。衛星や電波塔は使わない。

米ニューメキシコにあるホワイトサンズ・ミサイル実験場ではGPSを使わない位置計測システムの導入を進めている。地上に設置したアンテナを使い、2500平方マイル(約6474平方キロメートル)以上の範囲でセンチメートルレベルの位置情報を提供するものだ。カナダ政府は5月、軍用機に大掛かりな電波妨害対策を施すことを発表した。

米空軍の新しい地中貫通型爆弾は、同軍の衛星システムが敵に遮断されるのを防ぐ機能を備えている(この爆弾はイランの核施設を破壊する作戦を意図して設計されている)。欧州のミサイルメーカーであるMBDAも同様の製品を開発している。

だが多くのユーザーにとって、GPSやその他の宇宙ベースのナビゲーションシステム――ロシアの「グロナス」、中国が一部完成させている「北斗」、欧州連合(EU)が遂行中のプロジェクトなど――は今後も生活に不可欠で、どこにいても利用するものだ。そして、これらのシステムもGPSと同じく脆弱性を抱えている。生活や生計のために位置情報に頼らざるを得ない人にとって、障害や妨害があっても素早く復帰できる代替システムの登場はいくら早くても早すぎることはない。

(原文:The Economist Newspaper Limited. Jul. 27th, 2013)

このアーカイブについて

このページには、2013年8月に書かれたブログ記事が新しい順に公開されています。

前のアーカイブは2013年7月です。

次のアーカイブは2013年9月です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

カテゴリ

月別 アーカイブ

ウェブページ

Powered by Movable Type 5.2.13