2012年10月アーカイブ

筑波大学発ベンチャー企業である ソフトイーサ株式会社 ) は、新たに「パケット警察」という遠隔操作ウイルスによる冤罪防止のための通信記録・プロセス起動記録ソフトを開発し無償で提供すると発表した。
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=開発元のHP~抜粋=
 「パケット警察」は、近頃日本において遠隔操作ウイルスにより知らない間にパソコンが踏み台にされ、かつ警察により誤認逮捕される方が発生する事件が頻発しインターネットユーザーの間で大変な不安が発生していることを鑑み、これらのユーザーの方々の不安を解消するとともに今後同様の事件が発生した場合において被害を受けた方が自己の無実を証明し真犯人を追跡するための重要な証拠として利用できるツールとして、ソフトイーサが緊急に開発してリリースするソフトウェアです。
=「パケット警察」ソフトウェアの機能=
 「パケット警察」は、パソコンの通信記録やソフトウェアの起動記録を見張り、自動的にハードディスク上に蓄積するソフトウェアです。万一、遠隔操作ウイルスによってあなたのパソコンが犯罪者にリモート操作され「踏み台」となった場合に、ウイルスの起動記録や犯人の通信記録がすべてログに残りますので、あなたの無実を証明したり、真犯人を追跡したりするための有力な証拠として利用可能です。
 「パケット警察」は Windows のシステム権限で動作し、ログファイルも一般ユーザー権限で消去できない設定で記録します。Windows Vista / 7 / 8 の UAC (ユーザーアカウント制御) に完全対応しており、一般的な遠隔操作ウイルスの手口では「パケット警察」の動作を止めたりログファイルを消去・改ざんしたりすることを困難にすることができます。
 「パケット警察」は Windows 98, 98 SE, ME, NT 4.0, 2000, XP, Server 2003, Vista, Server 2008, 7, Server 2008 R2, 8, Server 2012 (32 bit / 64 bit 両方) で動作します。IPv4 のほか IPv6 にも対応しています。

2012-10-24_140019.jpg 「パケット警察」を使用すれば、インターネットの利用者は、現在日本で不安を生じさせている、遠隔操作ウイルスへの感染および踏み台にされることにより警察に犯人であると疑われ誤認逮捕されてしまうような状況に陥らないようにするため、普段から「パケット警察」を起動しておき、自己のコンピュータの通信記録やプログラムの起動記録を保存しておくことができます。
 もしウイルスに感染してしまい、犯人による不法行為の踏み台にされた場合、警察による家宅捜索などが行われた際に「パケット警察」で記録されたログファイルを任意に警察に提出することにより、自己の無実の証明ができるだけでなく、ウイルスの活動記録・犯人がウイルスのリモートコントロールに使用した IP アドレスや TCP/IP の通信内容などを警察が真犯人を追跡するための有力な証拠として役立てることができます。
=保存されるパケットログ=
 「パケット警察」をインストールして初期設定を行うと、それ以降にコンピュータがインターネットとの間で通信を行った場合に、その通信内容をパケットログとして記録します。ログファイルはテキスト形式のため、メモ帳などのテキストエディタで内容を読むことができます。
 デフォルト (標準) の設定では、TCP/IP パケットの重要なヘッダ情報がログファイルに記録されます。通常、遠隔操作ウイルスの挙動を記録するためには TCP/IP パケットのヘッダ情報のみの記録で十分だと考えられます。しかし、設定によってヘッダのみでなくペイロード (データ) もすべて記録したり、TCP/IP 以外のパケットについても記録したりすることができます。
 パケットログには日付と時刻 (ミリ秒単位) が記録されます。TCP/IP パケットのうち、HTTP (Web サイトへの通信) パケットについては、単なるヘッダ情報だけではなく HTTP でアクセスした URL やパラメータ、UserAgent などの情報も記録できます。たとえばウイルスが定期的にリモート制御のための HTTP 通信を海外のサーバー2012-10-24_140036.jpgとの間で行っている場合は、その HTTP 通信記録を取ることができます。
=保存されるプログラムの起動・終了のログ=
遠隔操作ウイルスなどは EXE ファイル (実行可能ファイル) 形式で固定記録される場合がほとんどです。この場合、ウイルスが起動すると「プロセス」と呼ばれる Windows 上のオブジェクトが起動されます。また、犯人がウイルスを停止させると「プロセス」は終了します。
「パケット警察」を起動しておくと、すべてのプロセス起動・終了ログが日時 (ミリ秒単位) で記録されます。
たとえば「iesys.exe」という名前のウイルスのようなプロセスが起動・終了した記録は以下のように記録されます

=本ソフトウェアを緊急に無償で公開する意義=
 最近、インターネットの善良な利用者の方が遠隔操作ウイルスに感染し、犯人によってパソコンの画面がリモート操作されてしまう事件が頻発しています。その上で犯人が犯罪行為を行うと、あたかもパソコンの所有者がそのような犯罪行為を行ったような記録が残ります。これにより IP アドレスを元にパソコンの所有者が特定され誤認逮捕されるという事件が大変な問題となっています。

 上記のような犯人による自作の遠隔操作ウイルスはウイルス対策ソフトでは検出が困難であるため、十分な注意をしていても感染してしまう恐れがあります。そのため、インターネットの利用者は誰でも気付かないうちに犯人による踏み台にされ、さらに警察による IP アドレスを頼りにした捜査の結果、誤認逮捕による冤罪の被害を受ける可能性があります。

 このことが現在、一般的なインターネット利用者の間で大変な不安を引き起こしているため、ソフトイーサはこの不安を早急に解消しインターネットの安全な発展に寄与するため、ウイルスに感染して遠隔操作の踏み台となってしまった場合においても確実に通信記録やソフトウェアの起動記録などが残るソフトウェアである「パケット警察 for Windows」を開発して公開することにいたしました。

=さらに詳しい情報は=
本日公開した以下の Web ページに掲載させていただいております。
「パケット警察」のダウンロードも下記リンクから可能です。

「パケット警察 for Windows」 Web サイト
 http://www.softether.co.jp/jp/packetpolice/
※ 「パケット警察」の "警察" とは、コンピュータの所有者自身が自分のコンピュータの動作について『警察のように犯罪を見張る』という意味で用いているイメージ的な用語であり、通信ログを警察に対して自動的に送信し提供するための機能は含まれません。

※ 「パケット警察」の "警察" は、日本国の都道府県警察などの官公職を意味するものではありません。

クロスサイトリクエストフォージェリ(Cross site request forgeries, 略記:CSRF,またはXSRF)とは、WWW における攻撃手法の一つ。 具体例として、掲示板に意図しない書き込みをさせられたり、オンラインショップで買い物をさせられたりするなどの被害が起こる。また、設定用ウェブページを通して、ルーターや無線LAN等のあらゆる情報機器の設定の、意図しない変更をされる可能性もある。
日本においてはmixi で2005年4月19日ごろに発生したはまちや2による「ぼくはまちちゃん」によってその存在が広く知られることとなった。

=原理=
攻撃の大まかな流れは以下の通り。
1.攻撃者が、攻撃用の Web ページを作成して WWW 上に公開する。
(WWW上ででなくとも、未対策のHTMLメーラーにウェブページをHTMLメールとして送信するだけでもよい。)
2.第三者が、攻撃用の Web ページにアクセスする。
3.第三者は、攻撃者が用意した任意の HTTP リクエストを送信させられる。
4.送信させられた HTTP リクエストによって、攻撃者の意図した操作が行われる。
(ここで「第三者」とは、被攻撃サイトに意図せずアクセスさせられると言う意味で用いている。)
簡単な HTML を例示して、その原理を具体的に解説する。
2012-10-23_112639.jpg2012-10-23_112706.jpg
第三者が clickme.html にアクセスすると、以下のような流れで http://example.com/bbs/register.cgi に自動的に書き込み処理が行われる。
1.clickme.html のインラインフレーム内で attack.html が呼び出される。
2.attack.html の body 要素に指定された onload 属性により、ページが読み込まれるのと同時に、そのページ内のフォームの送信ボタンが自動的に押下される。
3.http://example.com/bbs/register.cgi に自動的にアクセスが行われ、attack.html のフォーム内に指定された内容の書き込みを行う。
なお、これらの出来事はすべて clickme.html 内に存在する 1 ピクセル四方のインラインフレームで行われるため、被害者に攻撃を受けたことを気付かれにくくなっている。
「ぼくはまちちゃん」騒動で使用された攻撃では、インラインフレームの代わりに img タグを利用した巧妙な偽装が行われていた。

=対策=
 利用者側 [編集]CSRFによる被害を軽減するために、利用者側で出来る対策の一つは、認証手段としてのCookie の使用を最小限に留めることである。クロスサイトリクエストフォージェリの攻撃の中には、ブラウザが送信する Cookie 情報に依存しているものがあるため、Cookie をこまめに破棄することで被害を受ける可能性を少なくすることが出来る。
認証制の Web システムの中には、mixi や Wikipedia のように、Cookie を使って自動的にログインする機能を持つものがあるが、攻撃を受ける可能性を少なくするために、そのような機能を利用しないようにするか、こまめにログアウトしておくことが望ましい。
そのほか、任意の Web システムを利用している最中は、むやみに他のサイト(あらゆる情報機器の設定用ウェブページを含む)を閲覧しないようにすることも大切である。(セッション情報やcookie情報をCSRFに悪用される可能性がある。)
上記の前提として、攻撃者が用意した攻撃用の Web ページを踏まない事も重要である。(HTMLメーラーは使用しないか、イメージブロック機能などの対策を施したものを使用する。)

=「ぼくはまちちゃん」騒動=
 2005年4月中旬ごろ、SNS サイトの一つである mixi において、突如として「ぼくはまちちゃん! こんにちはこんにちは!!」という定型文が、投稿者の意図せぬまま書きこまれるという事態が発生した。
この書き込みには別の mixi 利用者を同様の罠に誘き寄せるような細工がしてあったため、同メッセージは急速に mixi 上に溢れることとなった。利用者たちは当初、いったい何がどうしてどういったことが起こっているのかわからず、慌てることとなった。mixi 利用者の中には少なからぬ数のシステムエンジニアもいたことから、そういった利用者の間には、次第に、この混乱の原因がクロスサイトリクエストフォージェリであることがわかっていった。しかし、その後の mixi 運営当局側の対処が付け焼き刃的で抜本的なものでなかったこと、また告知が不十分だったり不親切だったりするのではないかといった指摘があったことなどの要因もあいまって、mixi の利用者に困惑がひろがり、ついには「セキュリティホール memo」や「IT Mediaニュース」、「インプレスwatch」などでも取りあげられるなど、 mixi の外でも話題となった。
また、2009年12月上旬に開始したばかりのサービスであるAmebaなうでも同様の事態が起きた。

 中国初の空母「遼寧」が9月下旬、正式に配備された。以降、自信を深めたかのように最近は中国の海上監視船、海軍艦船が尖閣諸島付近や沖縄近海を頻繁に航行し、日本への圧力を強めている。「遼寧」は日本にとってどこまで脅威なのか。
「空母の編入は軍の水準を向上させ、民族精神を奮い立たせる重要な意義がある」――。
2012-10-22_130555.jpg 遼寧省大連港で開かれた9月25日の就役式典。首相の温家宝は党中央や中央軍事委員会などから寄せられた祝電を高らかに読み上げた。ミサイルや無人機などが発達した現代の戦争で、建造・運用費がかさむ空母は時代遅れになりつつあるとの指摘も出始めるなか、中国は「世界の大国で空母を保有していないのは中国だけだ」(政府幹部)と大国のメンツから空母保有にこだわってきた。「遼寧」配備までの経緯を振り返れば、中国が空母保有に向けた並々ではない執念が浮かび上がる。
もともとは「カジノ船」
 この空母の以前の艦名はロシア名の「ワリャーク」。旧ソ連が1980年代に建造を始め、ソ連崩壊後に建造途中でウクライナが引き取った。未完成の空母にはなかなか買い手がつかなかったが、1998年に中国軍のダミー会社が「カジノ施設として改修する」という名目で購入した。 ウクライナから中国へ運ぶ際には、トルコ政府はエンジンがなく自力航行できない巨大な船が狭いボスポラス海峡を通過することは「危険」として、海峡通過を拒否。およそ5カ月も黒海に足止めされた後、ようやく通過許可が下りて、2002年に大連港まで曳航されてきた。エンジンの設置などを含む大掛かりな改修作業は2009年に始まり、およそ3年を経て空母として姿かたちを整えた。
 艦船の大きさを示す「満載排水量」では5万8500トン。横須賀を母港とする米海軍のニミッツ級原子力空母「ジョージ・ワシントン」(同約9万トン)よりは小さいが、海上自衛隊が保有する最大級のヘリ搭載護衛艦「ひゅうが」および「いせ」(それぞれ同1万9000トン)よりはだいぶ大きい。今後、訓練が本格化すれば、速力など他のデータも次第に明らかになるとみられるが、現時点での遼寧の空母としての実力はどの程度なのか。
 結論からいえば、現時点で「遼寧」は戦闘力としては脅威にはならない。
 一般に空母は自らを護衛する巡洋艦や潜水艦、早期警戒機などとグループで作戦行動をとらなければ、威力を発揮できない。ところが中国の場合、他の艦船などと情報のやりとりをするデータリンク・システムの整備が遅れているのだ。
 地球は丸いため、海軍艦船に搭載したレーダーで探知できる範囲は限りがある。このため各国の海軍は、上空に「空飛ぶレーダー」である早期警戒機を飛ばすことで、艦船のレーダーではカバーしきれないより遠くのエリアを監視し、自らの艦隊にミサイルや航空機などが迫っていないかなどに目を光らせている。データリンク・システムが未発達だと、こうした警戒・監視が甘くなるし、護衛をしてくれる仲間の艦船との通信にも支障が生じる。即応性が要求される現代戦においては致命的な欠陥だ。「中国は一世代古いデータリンク・システムを今ようやく学んでいる段階のようだ」との専門家の指摘もある。
2012-10-22_130800.jpg さらに、中国は空母から飛ばす戦闘機「J15」も開発途上のため、とりあえず発進できるのはヘリコプターしかない。「遼寧」が本当の意味での空母になるのは少し先になる。
 このため、現段階で中国が護衛の脆弱な「遼寧」をあえてヘリ空母として実戦に投入したとしても、先進的な軍事能力を有する海上自衛隊や米軍は潜水艦から発射する魚雷や巡航ミサイルなどを使って、「当てやすい大きな標的」である空母を撃沈ないし航行不能にすることは難しくはない。

日本は最新鋭潜水艦の増強で対抗
 実は日本の防衛省・自衛隊は既に対策を講じている。平成16年版の「防衛計画の大綱」では、4個隊・計16隻としていた海上自衛隊の潜水艦を、平成22年版の新大綱では6個隊・計22隻に増強。水中での運動性能を高める「Xかじ」と呼ばれる舵を備えた最新型潜水艦「そうりゅう」型(現在4隻が就役中)を順次、9隻にまで増やす。防衛省はその目的として南西諸島海域での警戒・監視の強化と説明している。
 中国海軍も近年は潜水艦を増強しているが、潜水艦の性能や運用は長年の技の蓄積がものをいう世界であり、この分野では日本が優位を保っている。日本の潜水艦増強の動きは、中国の弱点を突く能力を磨いておく意味合いがある。
2012-10-22_130641.jpg 中国も当然、こうした軍事技術の格差を分析しており、「遼寧」を戦闘に投入するシナリオは考えにくい。うかつに投入すれば、相手から手痛い打撃を受け、共産党政権はメンツを失うことになるからだ。
 それでも「遼寧」を配備した中国は、何を狙っているのか。
 第一の目的は空母の建造・運用ノウハウの吸収だ。新たに空母保有国になりたい国は他国から中古品を購入して研究することが多い。過去にインドは英国から、ブラジルはフランスからそれぞれ中古空母を購入したことがある。中国は当面、遼寧の航行訓練やヘリなどの発着艦訓練などを重ねつつ、空母関連技術で最も難しいとされる戦闘機の発進・着陸技術の習得を目指すようだ。
 第二に共産党の業績、威信を国内に示すという政治的狙い。11月には5年に一度の共産党大会を控えており、政権交代の節目に前政権がアピールする実績として空母保有は国民にはわかりやすい。
 第三はフィリピンやベトナムなど領土紛争を抱える東南アジア諸国を威圧する「砲艦外交」的な意味合いもある。日本や米国にはともかく、東南アジア諸国などには効き目があると踏んでいるのかもしれない。インド洋での存在感を増すため、既に空母を持っているインドをけん制する狙いもありそうだ。

空母大国への布石
 「遼寧」がただちに日本を脅かすわけではない。ただ、時間がたつほどに日本にとって重くのしかかる。
2012-10-22_130705.jpg 中国は思考のタイムスパンが極めて長い。共産党政権発足時から息長く軍事力を増強し続け、気がつけば核兵器だけでなく、人工衛星攻撃兵器(ASAT)からステルス戦闘機、ミサイル防衛(MD)システムまで開発・保有するに至った。空母についても、既に上海の造船所で初の国産空母の建造に着手。「遼寧」で空母の建造・運用ノウハウを積み重ね、将来は通常動力型空母3隻に原子力空母2隻を加えた「5隻体制」を完成させるとみる専門家もいる。 いずれは増強した海軍力によって、東シナ海や南シナ海を米海軍などが近寄れない「中国の海」にし、そこに潜水艦発射式弾道ミサイル(SLBM)を配備する構想を暖めているとされる。冷戦時代に、ソ連海軍がオホーツク海をSLBM部隊の聖域にしていたのと同様の展開だ。中国はさらに、権益を拡大中のインド洋や南太平洋などにも空母部隊を展開し、「世界の海をまたにかけているのは米国だけではない」と誇示するのかもしれない。その過程で日本は圧力を受け続ける。

尖閣、日米安保の適用範囲だが…
 日本は耐え続けることができるか。尖閣問題はその試金石となる。
 「尖閣諸島は日本の施政下にあり、日米安保条約の適用対象であるのは明らか」――。
 米国務次官補のキャンベルは9月20日、米上院外交委員会の東アジア・太平洋小委員会で明言した。こうした米政府高官の発言から、離島で有事が発生した際には米軍が自衛隊と肩を並べて奪回に出動してくれるものと思う人は多いだろう。しばしば陸上自衛隊と米海兵隊が合同で離島上陸の訓練をしており、近く沖縄でも実施する計画もあるようだ。
 確かに日米安保条約は日本の施政の下にある領域に対する武力攻撃が発生した場合には、両国が共同して防衛に当たる旨規定している。だが、有事が発生すれば即、米軍が出動することを意味するわけではない。
 まず、米軍が軍事行動を起こすには米国議会の了承が必要となる。さらに、戦闘が通常兵器を使ったものである限り、米国がどこまで協力するかは、その時のホワイトハウスの政策判断次第となる。昨年のリビアでの軍事作戦の際、米軍は専ら後方支援に回り、米国が一緒に主な作戦に参加してくれると期待していた英仏など欧州諸国を慌てさせた。「米国の国益に関係の薄いところには、米兵を展開しない」というのがアフガニタンやイラクでの作戦で疲弊しきった現在の米国の方針だ。
 一方で、米国が必ず日本に協力しなければならないのは、「尖閣有事」が現実のものとなり、その時中国が核兵器で威圧してくるケースだ。この事態でも米軍が動かなければ、単に日米同盟が有名無実化するだけでなく、他の同盟国も米国を疑うようになるからだ。
2012-10-22_130849.jpg 「Xバンドレーダーを日本に追加配備する」――。
 9月に来日した米国防長官のパネッタは、ミサイル防衛システムの基幹部分である同レーダーの2基目を配備する方針を明らかにした。表向きの理由は「北朝鮮のミサイル脅威への備え」だった。しかし、ある日本の安全保障関係者は「日中関係が緊迫していたあの時期にあえて追加配備を発表した狙いは、日米安保体制の核心的部分である『拡大核抑止の発動』、わかりやすくいうと『日本に対する核の脅しには、米国が黙ってはいないぞ』というメッセージを中国側に伝えることにあった」と説明する。

最悪シナリオとは…
 最近、日本の安全保障関係者が最も懸念するのは中国が明確な武力攻撃ではない方法で、尖閣諸島を占拠するというシナリオ。例えば海上保安庁の対処能力を上回る規模の「飽和攻撃」で、パトロール船や漁船などを送り込んで、多数の中国人が尖閣に上陸するという展開だ。
 中国では、国家海洋局所属の中国海監総隊(海監)、公安部指揮下の公安辺防海警総隊(海警)などさまざまな機関が海洋パトロール用の船舶を保有している。日本の防衛省防衛研究所の報告によると、その合計は約1470隻。地方政府の所有する船舶はこれに含まれていないので、実態はさらに多い。
 一方、海上保安庁保有の船舶は約450隻。中国がさらに民間の漁船なども動員して尖閣諸島に差し向けた場合、いかに海上保安庁が現在のように全国から応援の巡視船を集めて警備体制を組んでいても、島への上陸を完全に阻止するのは難しいかもしれない。

自力で守り抜く覚悟必要
 日本が海上自衛隊を海保の応援に投入した場合、「事態を軍隊同士の対立にエスカレートさせたのは日本側だ」と非難する口実を中国に与えてしまうので、日本政府は現在、このオプションを封じている。
 多数の中国人が上陸して実効支配した場合、島は事実上、中国の管轄下に移り、米国は尖閣諸島の防衛義務を負わなくなるとの解釈も成り立つ。米国が「日米安保条約の適用範囲に含まれる」と表明するたびに、必ず「尖閣諸島は日本の施政下にあるため」という「前提条件」を付記しているところに注目すべきだ。
 日本政府は現在、海上保安庁の全国の管区から応援の巡視船を集め、尖閣諸島一帯で懸命に警備を続けている。中国の「飽和攻撃」でひとたび尖閣の管轄権を奪われたら終わり、という危機感を強めているからだ。防衛省のある幹部は「仮に日本の離島がいったん奪われたら、奪回する一義的な責任は日本にある。自国を自らの力で守ろうとしない日本を米国は支援しない」と言い切る。
 現時点で中国の空母配備は日本にとって喫緊の脅威ではなく、過度に反応する必要はない。何かと目立つ空母ばかりに目を奪われることなく、相手の持つすべての能力を視野にいれ、最悪シナリオから目をそらさずに自ら国を守る覚悟と忍耐が問われている。

2012-10-21_160631.jpg グーグルやマイクロソフト(MS)など米IT(情報技術)大手がタブレット(多機能携帯端末)市場に相次いで参入する。タブレットでは米アップルの「iPad(アイパッド)」が高いシェアを持つが、各社はそれぞれの戦略に沿って価格帯や機能をそろえており、成長市場を巡る競争が激しくなる。
 グーグルは27日、米国など4カ国で同日から「ネクサス7(セブン)」(199ドル=約1万6000円から)の受注を始めたと発表した。MSも年内にパソコンと同じ基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」を搭載した「サーフェス」を米国で発売する方針だ。
 両社はともにOSを外部企業に供給するビジネスモデルを主軸としており、最終製品であるタブレットを自ら販売するのは初めて。2011年の世界シェアが67%と、大きく先行するアップルのiPadを追撃する。
 グーグルが狙っているのは広告収入を支えるインターネット検索事業の拡大。ネット検索の利用を増やすため、まずスマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)向けに無料OSの「アンドロイド」を投入。この戦術をタブレットにも広げる。
 ネットを通じた音楽や電子書籍などコンテンツの配信でもタブレットに期待をかける。ネクサス7の価格はiPadの最新機種の半額以下。「タブレットそのものは薄利か採算割れだが、コンテンツの販売で収支を合わせる」(アナリスト)とみられる。
 MSはタブレットを主力商品であるパソコンの進化形と位置付ける。薄型で持ち運びに便利なタブレットの特徴を生かしながら、カバー裏にキーボードを備えて文字入力の利便性にも配慮。パソコン向けのアプリ(応用ソフト)をそのまま使えることも売り物だ。
 迎え撃つアップルは機器、ソフト、コンテンツを上手に組み合わせる「使い心地」に強みを持つ。製品の量産によるコスト削減の優位性もある。米調査会社のIDCによると、199ドルのタブレットを米国で発売した米アマゾン・ドット・コムは、11年10~12月期には世界シェアを一気に17%近くまで高めたが、12年1~3月期はアップルの巻き返しもあってシェアが4%強に低下した。
 ただグーグルやMSは経営体力があり、とくにグーグルはスマホのOS別の世界シェアですでに首位。アマゾンも機能を高めた次世代型商品を近く発売するとみられ、先行きは読みにくい。
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 遠隔操作ウイルスに感染したパソコン(PC)から、犯行予告・脅迫のメールや書き込みが繰り返されている事件で、TBSや、テレビコメンテーターとして知られる落合洋司弁護士(48)にメールで届いた「犯行声明」の中で、逮捕された4人とは別人のパソコンも遠隔操作し犯行予告したと示唆していたことが16日、分かった。「被害者」は5人となった。
 犯行声明で関与を示唆したのは、すでに判明していた7件を含む計13件で、警視庁捜査1課などが発信者の特定を進めている。
 関係者によると、新たな1人は、愛知県内の自動車部品製造会社に勤務する社員とされる。社員の社内パソコンからインターネット掲示板に8月9日、「コミケ(コミックマーケット)で大量殺人」「天皇をライフルで殺す」と書き込まれた。
 一方、TBSへの犯行声明メールは、発信者の特定を困難にするため欧州のサーバーを経由、発信者は複数のメールアドレスを使用していた。アドレスは誰でも無料で匿名のまま取得できるものだった。

NHKニュースから(原文のまま )

ことしのノーベル医学・生理学賞の受賞者に、体のさまざまな組織や臓器になるとされる「iPS細胞」を作り出すことに成功した京都大学教授の山中伸弥さんが選ばれました。
日本人のノーベル賞受賞は19人目で、医学・生理学賞は昭和62年以来2人目です。

山中さんは大阪市生まれで50歳。
神戸大学医学部を卒業し、大阪市立大学の大学院で薬理学を学びました。
平成5年にアメリカに渡り、遺伝子の働きに関する研究に取り組みました。
その後、奈良先端科学技術大学院大学の教授を経て、平成16年に京都大学の教授になり、現在は、京都大学の「iPS細胞研究所」の所長を務めています。
山中さんは、特定の4つの遺伝子を皮膚の細胞に組み込んで心臓の筋肉や神経などさまざまな細胞に変化するまったく新しい「iPS細胞」を作り出すことに世界で初めて成功しました。
病変が生じた細胞と同じものを体の外で再現し、培養出来るようになったことから難病の治療法や新たな薬の開発に結びつく可能性があるとして研究競争が世界的に激化しています。
山中さんの成果はきわめて高い評価を受け、アメリカの「ラスカー賞」やカナダの「ガードナー国際賞」など国内外の著名な賞を次々と受賞し、おととし、文化功労者にも選ばれています。
iPS細胞の製造技術は医薬品の市場が大きいアメリカやヨーロッパで相次いで京都大学の特許として認められ、京都大学では、再生医療への応用に向けた研究を後押しするものとして評価しています。
国内では、神戸市の理化学研究所の研究グループが、視界がゆがんだり視力が低下する網膜の病気に対してiPS細胞を使った臨床研究の準備を進めています。
この臨床研究は来年にも始まる見通しです。
日本人がノーベル賞を受賞するのは、アメリカ国籍の南部陽一郎さんを含め19人目で、医学・生理学賞の受賞は昭和62年の利根川進さんに続いて2人目です。

米国の北朝鮮分析サイト「38ノース」は25日、8月29日に撮影した衛星写真の分析を踏まえ、北朝鮮が北東部舞水端里で進めている大型ミサイル用の発射台建設工事を中断したと報じた。
2012-10-02_195944.jpg中断の理由については、先の豪雨や洪水で工事現場の車両通行が難しくなったこと、建設機械を豪雨被害の復旧作業に回したことなどが原因だとする見方を伝えた。これにより、2015年ごろと予想されていた完工が1~2年ほど遅れると見込んでいる。
-大型ミサイル用の新発射台を建設か(2012-05-23)-
 米ジョンズ・ホプキンズ大の北朝鮮分析サイト「38ノース」は22日、北朝鮮のミサイル発射場がある北東部咸鏡北道舞水端里を4月29日に撮影した衛星写真を公表した。北朝鮮が大型ミサイル用の新たな発射台建設を急ピッチで進めていると分析し、日本上空を飛び越える大陸間弾道ミサイル(ICBM)級に使われる可能性があるとしている。
 発射場から約1・8キロ離れた場所に大型ミサイル組立場とみられる施設も確認。イランの施設との類似性も指摘した。 同サイトによると、発射台の建設は昨年夏に始まり、まだ初期段階。過去8カ月間、早いペースで作業が進んでおり、2016~17年ごろまでに使用可能になると分析している。(共同)

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