2011年7月アーカイブ

物質・材料研究機構(NIMS)の元素戦略材料センター 資源循環設計グループは、原子力発電保守管理・放射性物質関連業務のATOXと協力して、家電リサイクルで集められた使用済テレビのブラウン管ガラスから得られるガラスカレット(ガラス破砕くず)が放射線の遮蔽に有効であることを確認した。

原発事故に対処するためには放射線を遮蔽することが必要となる。多量の放射性物質が作業環境下に存在している福島原発の事故対策では、大量の遮蔽材料が必要となるが、通常よく用いられる放射線(特にガンマ線)の遮蔽材料は鉛は、中国などでの鉛バッテリ需用の急騰などで品薄感が強く、価格もリーマンショック前の2006年の水準に戻ってきている。代替としてタングステンやバリウムも候補とされるが、価格面でも中国依存度の面でも、厳しい状況と言ってよいのが現状である。

しかし、鉛を含んだ資源が都市鉱山として期待できるようになってきた。それはリサイクル法に基づいてリサイクルされているテレビのブラウン管ガラスで、テレビのブラウン管には視聴者を電磁波から守るために鉛が10数%から 25%入ったガラスが用いられており、研究チームでは、現在、ブラウン管テレビを製造している国々に輸出しているこれらの部材を、遮蔽材としての積極利用を推進すべきだと提言している。

特に2011年7月24日でアナログ放送が終了、地上デジタル放送の移行に伴い、電子情報産業技術協会(JEITA)の見立てでは、1550万台のブラウン管テレビがリサイクル対象となり、ブラウン管で20万トン、鉛分だけでも2万トン近くがそこに含まれると見込まれるという。

図1 アナログテレビの排出予測(出所:NIMS Webサイト。「地上アナログ放送終了に伴うテレビの排出台数予測」電子情報産業技術協会2010年5月24日より)

これは、現在の国内の鉛需用(27万トン)で鉛バッテリ用途(23 万2000トン)以外の50%超に相当する。このような事実は、2011年4月の未踏科学技術協会・エコマテリアルフオーラムにて提案されていたものの、実際の遮蔽効果の有効性は確認されておらず、今回、研究グループがその実験的検証を行った。

遮蔽能力の測定は、ATOX技術開発センターの照射試験実験室内で行ない、0.8ペタベクレル(PBq)のコバルト線源から空間線量約40Gy/hの位置に線量計を設置し、その前方に試験体として、様々な厚みで箱詰めしたガラスカレットを置き、その時の空間線量率の減少から遮蔽能力を調査した。

調査の対象となったのは以下の8点。対照として鉛ブロック(Pb)を用いた。

(a). 破砕カレット粒径 20mm-50mm
(b). 粗篩分カレット粒径 5- 20mm
(c). 細篩分カレット粒径 5mm以下
(d). ビリガラス粉
(e). a+b+c混合 1:1:1
(f). b+ d混合 1:1
(g). a+d混合 1:1
(h). d+シリコン樹脂 2:1

試料の厚みを変えて測定した結果、同一試料の場合には厚みが増えるに従って指数関数的に空間線量が減少することが確認された。この関係は厚みをt(cm)の時の空間線量率をFとすると。試料の違いに応じて

F=exp(-μxt)

の関係で表れされる。

各試験体の厚みと遮蔽能力

このμX(単位:cm-1)は遮蔽体xの線減弱係数とも呼ばれる。表1はそれぞれの試料の線減弱係数を見掛け密度とともに示したものだが、見掛け密度が高いほど線減弱係数が大きくなり、粒径の異なるものを混合して緻密にして使用するほど効果がでることから、この関係を用いると鉛板を用いた場合の遮蔽効果と比較できる。

表1 試験体の見かけ密度と線減弱係数

表2は遮蔽効果の典型的な例を示したものだが、これに基づくとブラウン管ガラス粉砕カレット(a)をそのまま積みあげても約55cmで約9cmの鉛の厚板と同等に放射線を約100分の1まで遮蔽する能力があることが分かる。また、粉砕時に生じるビリガラスと呼ばれるガラス粉と粉砕カレットをブレンドして密度を上げると(g)、約40cmの厚みでも100分の1までの遮蔽能力を発揮することができることが分かる。

表2 遮蔽効果の例

また、ビリガラス粉を重量で66%の配合でシリコン樹脂に練り混んだ材料も28.5cmの厚さで、鉛4.4cm厚に相当する10分の1の遮蔽能力を持ち、これらの特性から、ガラスカレットをコンクリートの骨材に用いた場合の遮蔽効果も推定でき、例えばコンクリート全体の半分の重量の骨材をこの鉛ガラスカレットで置き換えた場合の厚さt(cm)での遮蔽効果は、

F=exp(-μc・t/2)・exp(-μg・t/2)

となり、ここでμcとμgはコンクリートと鉛ガラスカレットの線減弱係数で、μcを0.093cm-1と仮定し、μgを今回の結果から0.115cm-1とすると、普通のコンクリートの20cmの厚みの場合の遮蔽効果、

F=exp(-0.093×50)=0.096

に対し、鉛ガラスカレット代替の場合は

F=exp(-0.093・50/2)・exp(-0.115・50/2)=0.0045

と放射線量を半分に減弱できることが期待されるという。

今回の結果は、地デジ化に伴って大量に発生すると予測されるアナログブラウン管テレビなどの鉛ガラスカレットが、そのまま袋詰めなどの形で用いても放射線遮蔽効果を持つことを示したもので、例えば、袋に詰めてマット状にして土嚢のようにして瓦礫を覆うだけでも、鉛板を敷き詰めるのに匹敵するような効果も期待されるという。

また、今回はシリコン樹脂で練り混ぜたが、他の安価な樹脂を使っても同じ効果が得られるものと期待できるほか、プレキャストコンクリートの遮蔽効率改善などへの応用も考えられることから、研究チームでは、今回確認された放射線遮蔽特性に合わせて原発事故現場の厳しい作業環境を緩和させるための多様な適用を図っていければとしている。

なお、研究チームでは、最初の提案者であるエコマテリアルフォーラムや各企業や経済産業省、リサイクル関係などの多くの関係者および仲立ちを務めた原子力研究バックエンド推進センター(RANDEC)に感謝の意を表すほか、日本国民に向け、「地デジ化にともなって不要となったテレビをきちんとリサイクルすることが原発事故対策にもささやかな貢献になることを理解し、使用済みテレビを必ず家電リサイクル制度に基づいたリサイクルに廻すようにお願いしたい」とコメントしている。

2011-07-25_192137.jpg 中国浙江省温州市で23日夜、高速鉄道の列車が別の高速列車に追突して双方の車両が脱線、一部車両が高架橋から転落した事故で、中国国営通信の新華社は24日早朝(日本時間同)、死者は32人、負傷者は191人と伝えた。現場では、地元の救助隊のほか中国軍兵士も出動し徹夜態勢で乗客の救出活動を続けた。
高速鉄道の列車が追突する異例の事故により、列車衝突回避に欠かせない制御装置に重大な問題があった可能性が浮上。救援と原因調査のため専門チームを現場に派遣した鉄道省当局は、事故原因の徹底究明に乗り出す構えだ。
2011-07-26_173958.jpg上海の日本総領事館によると、24日未明時点で死傷者に日本人がいるとの情報はないが、同総領事館が引き続き情報収集を進めている。
 中国中央テレビは24日未明、懸命の救出活動が続く現場の様子などを伝えた。献血の呼び掛けに多数の地元住民が応じているとし、負傷者の治療で病院が血液不足に陥っている実態を伝えた。
2011-07-26_192255.jpg今までに公開された記事や写真から類推すると、事故の現場はこの付近と思われる。
2011-07-27_101603.jpg欧州や日本の専門家は、無理な高速化に相次いで警告を発したが、中国側は「中国の高速鉄道の発展をねたんでの発言だ」とそれを一蹴(いっしゅう)した。先進国が時速400-500キロの高速鉄道を開発しながら、安全性や採算性を考慮し、時速300キロ前後で運転している点にも知らんぷりを決め込んだ。
世界一への執着は鉄道だけでなない。ロンドンが150年かけて建設した地下鉄網(439キロ)を、上海はわずか15年で建設した。世界の高層建築上位10位のうち五つが中国にある。北京は短い間に高層ビルが立ち並ぶ現代的な大都会へと変身したが、北京郊外の農村部には上下水道すらないところが多いのが現実だ。
 香港紙大公報は昨年7月の評論で「時間の観念がなかった中国人が、今では世界で最もせっかちで我慢できない地球人になった」と書いた。
 英ノッティンガム大現代中国研究所の姚樹潔所長は24日「今の中国は爆発的に膨らんでいるが、発展の質は大きく遅れており、世界最大の成金のようなものだ」とブログで評した。

 ソウル九宣洞(クイドン)の高層ビル「テクノマート」を運営するプライム産業は15日、「今月5日に発生したビルの揺れの原因はフィットネスセンターから伝わった振動」という見方を示した。 
 プライム産業の関係者は「独自の実験の結果、当時12階のフィットネスセンターで17人が集団でエアロビクスをしていたのが主な原因と把握された」とし「21日ごろ公開試演して検証する予定」と伝えた。

5日にテクノマートで起きた高層での揺れの原因について、「風による共振現象」という主張が建物設計に参加した専門家によって提起された。
建築技術士のA氏は12日、「テクノマートが風振動で揺れた可能性はほぼ100%だ」と主張した。
A氏はこの日、国内のあるメディアとの電話通話で、「高層ビルは風の振動と建物固有の振動数が一致する“共振現象”により揺れる可能性が大きく、人々に不快感を誘発することがある」と話した。
A氏によると、建物の底面積と高さの比率が高いほど「超高層ビル」に分類され、風の影響もより大きく受けるが、この比率は米国のエンパイアステートビルが8程度であるのに対し、テクノマート事務棟は11.3に相当する。
A氏は、「12階のフィットネスセンターが原因なら下の階でも揺れを感じるはずで、映画館の位置は高層事務棟と構造的に分離していて振動が伝わられない」として安全当局の診断結果発表に疑問を提起した。
建物の安全性に対しては、「風振動は高層ビルでしばしば観測され、南山(ナムサン)タワーや63ビルディングも風のために揺れる。屋上にダンパー(振動制御装置)を設置して解決できる問題だ」と説明した。
A氏は、「韓国施設安全公団で安全診断を行い建築技術士の諮問をなぜ受けなかったのかわからない。建物をスキャンするように中から見るだけでなく、シミュレーションやアンケート調査などの診断技法を使うのが良い」と提案した。

高層ビルで謎の揺れは依然振動原因は解明されていない。(出典:中央日報)
2011071201.jpgソウル市広津区九宜洞(クァンジング・クイドン)テクノマートに下されていた入居者強制退去命令が7日午前9時に解除された。管轄の広津区役所側は「今のところ、建物崩壊の危険はない」と明らかにした。パク・ジョンヨン広津区副区庁長はこの日午後7時30分、テクノマート事務棟で記者ブリーフィングを開き、「韓国施設安全公団(理事長キム・ギョンス)が5~6日に2度、合計16時間にわたって地下6階と地上7階(振動が発生した階)に対する緊急安全点検を実施した結果、建物構造上の問題はなかった」と明らかにした。パク副区庁長はしかし「振動原因の可能性がある販売棟11階の4D(体験)映画館は引き続き立ち入りを統制し、ジム(12階)の使用も制限する」と説明した。続いて「市民の不安を解消し、正確な原因を解明するために、約3カ月間の精密安全点検を実施する」と付け加えた。

--建物の揺れ原因は何か
 「今のところ、4D映画館とジムで発生した振動が凝縮されて揺れが起きたものと把握している。しかし、今のところ正確な原因というよりは推測だ」

 --どうして上下で揺れたのか 
 「今回の振動は地盤の問題ではなく、建物の上層部で起きた機械の振動に該当する。機械の振動の場合、建物のほぼ全体が上下に揺れるものだ。プライムセンターのように狭くて細長い建物は風や機械の振動による揺れがたびたび発生する」
  これに対して延世大のキム・サンヒョ教授(土木環境工学)など一部の専門家は「4D映画館やジムの振動が大きいからといって、柱に乗ってその振動が30階以上の高層まで到達したという話は聞いたことがない」と疑問を呈した。


2011070701.jpg国際オリンピック委員会(IOC)は6日(現地時間)、南アフリカ・ダーバンで第123回総会を行い、2018年冬季五輪の開催地を決める投票の結果、1回目の投票で過半数を獲得した韓国・平昌(ピョンチャン)に決まった。
 ミュンヘン(ドイツ)、アヌシー(フランス)などと競合した平昌は、10年、14年大会に続き3度目の招致の末、韓国初の冬季大会誘致を決めた。
ソウル市の「テクノマート」の高層オフィス棟(地下6階、地上39階)が10分間に亘り大きく揺れたと報道している。(出典:朝鮮日報電子版 原文のまま)
2011070601.jpg5日午前10時7分ごろ、ソウル市広津区九宜洞にある「テクノマート」の高層オフィス棟(地下6階、地上39階)が約10分にわたり揺れ、テナントや居合わせた訪問者の約500人が避難する騒ぎがあった。広津区庁はテクノマートの建物全体に3日間の退去命令を出し、精密な安全検査を開始した。

入居者の多数「揺れ感じた」
 20階のオフィスにいた会社員(35)は「建物が上下に揺れる感じがしたので、従業員約60人と共にエレベーターで避難した」と話した。揺れは職場にある飲料水のポリタンクや観葉植物の葉が少しぐらつく程度だったという。テクノマートで建物が揺れたという情報は「ツイッター」などを通じて急速に広まった。別の会社員(40)は「消防用エレベーターまで避難者で混雑したが、避難誘導の放送すらなかった」と語った。
 建物を管理するプライム産業の関係者は「わずかな揺れがあったが、放送で避難を指示するほどではなかった。最初揺れがあった後、それに続く揺れはなかったため、一時的な揺れだったとみている」と話した。
 テクノマートの高層オフィス棟は、普段も強風が吹けば、耐震設計によって、左右に揺れるように設計されている。テナントによると、今回の揺れは主に18-39階で感じられた。低層階の7階と9階で揺れを感じたという人もいた。22階にいた会社員は「たまに左右に揺れるのを感じることはあるが、上下に揺れたのは今回が初めてだ。地震かと思った」と振り返った。この会社員は「早足で歩いていた人や電話中だった人は揺れを感じなかったというが、静かに座っていた人ならばほぼ全員が揺れを感じた」と証言した。

上下の揺れ、原因は?
 専門家は今回の揺れが安全上の事故につながる可能性を否定しなかった。大韓建築学会のイ・ウォンホ副会長は「設計図を見ずに正確に判断するのは困難だが、柱の間隔が広い場合、柱と柱の間で床を構成する水平スラブが上下に揺れることがあり得る」とした上で、機械室の機械から生じる振動を防ぐ防振パッドやスプリングなど振動制御装置に欠陥が生じれば、建物が上下に揺れる可能性があると指摘した。
 李副会長は「地盤の問題ならば、建物全体が揺れなければおかしい。一部の階でだけ揺れを感じたとすれば、地盤の問題だとは考えにくい。用途変更などで当初設計とは異なる荷重条件が生じれば、揺れが起きることもあり得る」とも語った。

構造的欠陥の可能性は
 大韓建築士協会のチョン・ヨンチョル理事は「特定の階で揺れが起きたとすれば、構造的欠陥と部分的衝撃という二つの可能性がある」と述べた。具体的には、揺れが起きた階のはりと柱の接合部に問題が生じた可能性、建物内部でガス爆発など小規模の爆発が起きた可能性を挙げた。チョン理事は「鉄筋・鉄骨構造物は一度には崩壊せず、一部が揺れたり、鉄骨が音を出したりする前兆が見られる。以前にも鉄骨から音が聞こえたり、鉄骨にひびが入ったりといった問題があったとすれば、崩壊や安全上の事故の前触れである可能性がある」と警告した。

安全検査は適正に実施されていたか
 テクノマートは、1998年に鉄骨構造で完成し、「震度7」以上の地震にも耐える設計になっている。
 昨年3月に安全検査業者に依頼して実施した肉眼による安全検査でも異常はなかったという。1年に2回実施する肉眼安全検査は、専門家が柱や壁、はりなどのひびを調べ、安全性をチェックするものだ。広津区庁によると、2008年に実施した精密安全検査で、テクノマートは「B判定」を受けていた。A判定からC判定までは安全に異常がないことを示し、D判定の場合には、補修や補強が求められる。

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