スーパームーン 2019/02/19

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20190218_2028『スーパームーン』とは、月が地球に最も近づいたときに、満月もしくは新月の形になった月の姿・またはその現象の事を指します。ただ、この『スーパームーン』という用語は天文学用語ではなく、占星術に由来し次のように定義している。
「軌道中で地球に最接近(90%以内)した新月または満月。即ち、地球と月と太陽が直線上に並び、月が地球に最も接近した状態」

2月20日は2019年で最も大きい満月に!!
国立天文台によりますと、2月20日の満月は2019年で最も大きな満月になり、その前日の2月19日に月は18時3分に近地点を通過し、日付が変わってすぐの2月20日0時54分に満月となる。

2月20日の地球と月の距離は約356,800㎞!!
月が最も大きいとはどのくらいか?
最も大きい2月20日は約356,800㎞、最も小さい1月21日は約357,700㎞となりその差は3,900㎞となる。

最も大きい満月は最も小さい満月に比べて約14%大きく、最大で約30%明るく見える!!
1年で最も大きい満月(2019年は2月20日)は、1年で最も小さい満月(2019年は9月14日)に比べて、約14%大きく、最大で約30%ほど明るく見える。

日本の通信環境が悪化している。日本経済新聞が各国の光回線など高速固定通信の速度を調べたところ、経済協力開発機構(OECD)加盟36カ国中、日本は2015年の7位から18年は23位に転落したことが分かった。大容量動画の普及に設備増強が追いつかず、夜は東南アジア主要国より遅い。次世代無線「5G」が始まれば、光回線を通るデータも爆発的に増える。

■データ通信量が急膨張

米グーグルや米プリンストン大が加わる通信速度の計測計画「M―Lab」が無償公開する10年以降のデータを活用。東大の協力を得て、199カ国・地域の2億3千万件のデータを国・時間別に抽出・分析した。そこから日本の失速ぶりが鮮明に浮かんできた。

日本の速度(日中平均)は光回線への移行が進んだ15年12月に毎秒14メガ(メガは100万)ビット台でピークに達した。2時間の高精細映画を約50分で取り込む速さだ。当時はデンマークやオランダなど上位5カ国と拮抗したが、成長が止まり18年1~4月は12.6メガビットにとどまった。デンマークやスウェーデンは40メガビット前後を記録し、米国や英国も日本を追い越した。

■夜間は急減速

日本は動画視聴が増える夜間に急減速する。午後10時台は5メガビット台と午前の4分の1。OECD以外と比べても、日中平均が10メガビット未満のロシア並みで、夜はタイやマレーシアにも劣る。台湾やシンガポールは日中平均でも日本を抜いた。

■ボトルネックはNTT東西

背景には日本特有の問題が潜む。データはNTT東日本やNTT西日本など回線事業者と、ネット接続事業者(ISP)の両者の設備を経由する。両者をつなぐ接続装置の投資は基本的に回線事業者が担う。

ボトルネックは7割弱の光回線シェアを握るNTT東西の接続装置だ。定額料金のため利用者数の増加に応じて接続装置を増やしているが、今は契約の伸びが鈍化。一方で通信量が急増し、投資が追いついていない。NTT東の山口肇征設備企画部担当部長は「データ量が今の勢いで伸び続けると、いつか事業として限界がくる懸念がある」と語る。

NTT東西は光回線に限った設備投資額を開示していないが、17年度の両社全体の投資は5094億円と12年度比で3割減。NTT東は「投資の効率化推進が背景にあり、必要な投資は絞っていない」としている。

日本インターネットプロバイダー協会はNTT東西に通信量の伸びを投資の判断基準とするよう求めているが、両社は方針を崩していない。KDDIは通信量に応じて増強している。

■イノベーション阻む要因

今の無線の100倍の速さとなる5Gが19年以降に世界各国で実用段階に入る。ただ、放送と通信の融合が進み、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」や自動運転車が普及すれば、無線通信に相当な負荷がかかる。自宅や職場では無線LAN経由で光回線を使うことが多く、5Gの性能を最大限生かすには光回線の拡充が必要になる。

「通信インフラを効率良く整備しなければ革新が生まれず、国の競争力が落ちる」。通信政策に詳しい甲南大学の佐藤治正教授は警鐘を鳴らす。

北欧では行政の電子化が進み、米国ではネットフリックスなど有力なコンテンツ会社が次々と生まれている。中国は計測データが乏しいため全世界で150位以下だが、沿岸部は通信網が充実しており、スタートアップ創出やネット産業の隆盛を後押ししている。

■日本のデータ増加率、世界平均を上回る

今後、日本のデータ流通の伸びは先進国の中で群を抜く見通しで、積極的な通信投資は待ったなしだ。「高速大容量」の利点を享受する企業や個人がどのように費用を分担すべきか。早急に議論を詰める必要がある。

米シスコシステムズによると、日本の個人向け固定通信データ量は17年に前年比38%増と世界平均の30%増を上回った。22年までは年率32%増と、インドや中国に次ぐ伸び率となる見通しだ。

積極的な投資なしに未曽有のデータ膨張を受け止められない。

回線の余力が減る中、利用者に公平で自由な通信環境を提供するのは困難になる。遅延が深刻になれば、データ送受信量が多いとサービスを制限する手法は有効だ。だが誰も通信利用で差別されない「ネットワーク中立性」と両立しなくなる。

■投資分担の議論が急務

また、動画などデータ量の膨張で通信事業者だけでは通信インフラへの投資費用を賄いきれなくなるなか、公平なコスト負担のあり方も重要だ。コンテンツ事業者は配信用のサーバーを利用者に近い場所に分散して設置するなど、通信網の混雑回避策を取っている。それでも、急増するデータ量は接続業者への負荷を高めており、コンテンツ事業者に投資費用の分担を求める声もある。

参考になるのは欧米のケースだ。北欧では政府が産業育成のために通信会社に補助金を出し、光回線の敷設を促している。ユニバーサルサービスと位置づけて、利用者や関連事業者から幅広く徴収するお金を投資に回す手法もある。

米国ではベライゾン・コミュニケーションズやAT&Tが高い料金を支払えば、より高速の通信を提供する仕組みを提供。利用者やコンテンツ会社からの資金回収を多様化し、高水準の投資を維持している。

日本でも高速通信網の円滑な投資を促すため、総務省の有識者会議が投資分担のあり方などを議論し始めたが、煮詰まっていない。光回線の増強が足踏みしたままでは、日本の産業競争力は5G時代に一段と劣化してしまう。

政府は2021年3月から原則すべての病院でマイナンバーカードを健康保険証として使えるようにする。カードは制度開始から3年たっても普及率は1割にとどまる。マイナンバーカードで健康保険証を代用できるようになれば、カードを取得する人が拡大すると期待する。カードの普及を通じて北欧諸国などに比べて遅れるデジタル社会づくりを加速する。

マイナンバーカードがあれば、現在では政府が運営するサイト「マイナポータル」を通じて認可保育所の利用申請などの行政手続きがネットでできる。納税手続きをネットでする際の本人確認にも利用できる。マイナンバーカードを使って、コンビニエンスストアで住民票の写しや印鑑登録証明書などが取得できる自治体もある。
18年12月時点でマイナンバーカードの交付実績は1564万枚と人口の12%程度にとどまる。菅義偉官房長官が近く関係閣僚に普及に向けた対策を指示する。政府が今国会に提出する健康保険法改正案にマイナンバーカードを保険証として利用可能にする規定を盛り込む。関係省庁で作業部会を設ける。

政府はマイナンバーカードの個人認証機能を納税手続きなどの行政分野に限らず、金融分野などの民間サービスにも広げるよう目指す。13年に世界最高水準のIT国家を目指すと閣議決定し、様々な手続きがネット上で完結するデジタル社会づくりを進めてきた。

新抗がん剤テロメライシン 出典:朝日新聞

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2019-01-22_195015岡山大が開発したウイルスを使った新抗がん剤「テロメライシン」=KM=の臨床研究が終了した。放射線と併用して治療した食道がんの患者12人のうち8人でがんが消え、3人でがんが小さくなった。製薬会社と治験を進め、薬としての認可を目指すという。

 岡山大病院の藤原俊義教授(消化器外科)らが開発したテロメライシンは、かぜの原因ウイルスの遺伝子を組み換え、がん細胞の中だけで増殖し、細胞を破壊するようにしたもの。

 研究に参加したのは、高齢や合併症のため手術ができない食道がん患者13人(53~92歳、平均79・7歳)。6週間の放射線治療中に、テロメライシンを計3回、がんに直接注射した。

 治療の途中、他の持病が原因で死亡した1人を除く12人で効果を検証した。その結果、早期がんのステージⅠだった6人中5人(83・3%)、ステージⅡ、Ⅲだった5人中3人(60・0%)の計8人でがんが消えた。研究チームによると、日本食道学会のデータでは、放射線による治療成績はステージⅠで56・7%、Ⅱ、Ⅲで26・8%なので、テロメライシン併用によって、治療効果が上がったと考えられるという。

 一方、全員一時的にリンパ球が減り、6割で発熱や白血球の減少などが起きたが、治療中に全員回復した。

 今後、製薬会社と治験を進め、その結果を見た上で再生医療等医薬品として早期承認を得て、臨床現場への提供を目指すという。藤原教授は「抗がん剤や手術ができない食道がんの人に役に立つだろう。また、免疫療法との併用などでも効果を確かめていく」と話す。

 =テロメライシン= 多くのがん細胞で活発に働くテロメラーゼというたんぱく質を標的にしたウイルス製剤。がん細胞に感染するとテロメライシンが爆発的に増殖して細胞を破壊するが、正常細胞では感染しても増殖しないという特性を利用している。

 ステージⅠ~Ⅲの食道がんは、手術が標準治療となっている。手術に耐える体力がない高齢者や持病の関係で手術ができない人は、次善の化学療法や放射線治療を受けることになる。

部分日食2019

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2019-01-06_1203042019年1月6日(日)、朝8時半ごろから昼12時ごろにかけて、日本全国で部分日食が見られます。日本から日食が見られるのは2016年3月9日以来、約3年ぶりです。
日食の時刻(始まり、最大、終わり)は地域によって異なりますが、おおむね「8時40分ごろに始まり、10時ごろに欠け具合が最大になり、11時30分ごろに終わり」ます。
欠け具合は「食分」という値で表します。太陽の直径のうち、どれだけ月に隠されているかを示す数値です(面積ではありません)。日本では、北東の地域ほど食分が大きくなり、太陽が大きく欠けます。
時刻だけでなく方位や高さも重要なポイントです。これも地域によって異なりますが、だいたい「南東の方角」「高度15度から30度」あたりです。冬至から2週間しか経っていないので、太陽の高度はかなり低めです。
この部分日食は皆既日食や金環日食に伴うものではありません。NASAより提供される日食図を見ると、日本全体がすっぽりと日食が見られる地域に入っていることがわかります。このため日本全国で日食を楽しむことができます。最大食は日本よりもずっと北の方、北極圏に近い所ですから、日本では北へ行くほど欠け方が大きくなります。
2019年は1月6日に続いて12月26日にも日食が見られます。1年という短い期間に日食が2度も見られる珍しい年です。しかし、太陽が大きく欠ける地域はありません。最大食までは日本全国で見ることができますが、一部の地域では、太陽が欠けた状態のまま沈んでいく日入帯食(または日没帯食)となります。

2018-12-26_222831地球上の大陸は、長い時間をかけて離合集散を繰り返している。地球の中心にある核の熱で周囲のマントルが対流し、この影響で地球の表面を覆う十数枚の岩板(プレート)が移動するためだ。今は分裂しているが、3億年前は「パンゲア」という1つの巨大な大陸だった。

 画像は左が現在、右が2億5000万年後の地球の模擬解析で、オレンジが陸地、赤が核、黄色はマントルの上昇部、青は沈降部。将来はアメリカとアジアがつながって「アメイジア」という超大陸が生まれるとする有力な仮説を裏付けた。オーストラリアやアフリカもつながり、日本は内陸部にのみ込まれるという。

ドクターイエローの12月の運行予想

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ドクターイエロー12月の運行予定が掲載されているページがあるので転載した。
12月は「のぞみ」だけでなく「こだま」も運行されるとのこと。
なお、掲載者はJRの正式ダイヤではなく、過去の運行状況から推測したものとしている。

=運航日
  20181218_1315

急増する心不全 出典:産経ニュース

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「心不全」の入院患者数が急増していることが、国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)と日本循環器学会の共同調査で分かった。心不全は、全身に血液を送り出すポンプの働きをする心臓が、ポンプ機能を果たせなくなり、体に症状が表れた状態(病態)を指す。
 循環器専門医がいる全国1300余りの病院が報告したデータを分析した。
 それによると、平成24年に約21万3000人だった心不全による入院患者数は、4年後の28年には約26万人に増加。毎年コンスタントに1万人前後増えていた。
 増加の主要な原因は高齢化とみられ、団塊世代が後期高齢者(75歳以上)になると、患者はさらに急増すると推計されている。発症すると5年間で半数以上が亡くなり、大腸がんよりも予後が悪い。
 1年分のデータについて患者の性別、年齢を調べたところ、男性の平均年齢75歳に対し、女性は同81歳で、女性の心不全患者はより高齢であることが明らかになった。

心不全(資料:慶應義塾大学病院医療・情報センター)
概要

うっ血性心不全とも言われる心不全とは、 心臓が全身に必要量の血液を送り出すことができなくなった状態を指します。動脈を通じての全身への血液供給や静脈から心臓への血液の汲み上げが障害されるため、疲れやすい、顔・下肢がむくむ、食欲がなくなるなどの症状がおこります。また、多くの場合、肺に血液が滞り、肺での酸素交換が障害され、軽作業でも息切れを感じます。

不全は起こり方や進行の速度により急性心不全、慢性心不全に分けられます。急性心不全は急に症状が起こる、たとえば不整脈急性心筋梗塞などの疾患を含みます。慢性心不全は徐々に心機能が悪化する心筋症などが代表疾患です。

また、心不全はさまざまな心臓疾患の病状の進行によりおこる終末像であり、生命に関わる疾患の一つです。原因により心臓の機能を完全に回復することが困難な場合がありますが、治療により症状やQOL(生活の質)、生命予後(寿命)を改善させることができます。

治療法として、生活療法、薬物療法、植え込み型補助装置や心臓移植を含む外科的療法があります。

概要

症状

全身への血液の送り出しに関わる左心系が障害されるか、血液を全身から汲み上げて肺に供給する右心系の障害なのかにより症状は異なりますが、多くの心不全は左心障害もしくは両心障害であることが多く、以下のような症状をきたします。

慢性心不全では疲れやすく、動作に伴う息切れ、食欲不振、運動能力低下、頑固な咳、動悸、まれにピンク色の泡状の痰の出現、下腿浮腫、むくみを伴う突然の体重増加、夜間就寝中の呼吸困難などが徐々に起こります。

また急性心不全では上記の慢性心不全の症状が突然現れ、呼吸困難のため呼びかけに応答ができない、意識がもうろうとするなどの症状を伴うこともあります。

症状

原因

心不全を引き起こす代表疾患として以下のものがあげられます。

虚血性心疾患、急性心筋梗塞

心不全の原因の多くを占める疾患であり、心臓の筋肉への血液供給が不足して十分な収縮・弛緩ができなくなります。

高血圧

血圧は心臓の収縮により作られる圧力であるが、血圧が高ければ心臓に余分な負担がかかってしまいます。最初は心肥大、つまり心臓の筋肉を厚くして対応しますが、適応できなくなり、心臓全体が硬くなり心不全をきたします。

心臓弁膜症

心臓のポンプには血流の逆流を防ぎ、血液の流れを作るための弁膜が4つありますが、その弁が何らかの原因で障害されると、逆流や狭窄により心臓に負担をかけ心不全をきたします。

心筋症

ウイルス感染やアルコール多飲、コカインや抗がん剤などの薬物により心臓の筋細胞が直接障害され、心機能障害を引き起こし心不全に至る場合があります。また、全身性疾患の一症状として全身性エリテマトーデス(SLE)や甲状腺疾患のひとつとして現れることもあります。 明らかな原因が不明なものも多くみられ、その場合は特発性心筋症とされます。

心筋炎

多くは心筋へのウイルス感染が原因となり、炎症を起こすことによって心筋障害をきたし心不全に至ります。

先天性心疾患

心腔、弁膜などが生まれつき正常でないため、心負荷をかけ、機能不全をきたし、心不全に至ります。

不整脈

頻脈性不整脈(脈が速いタイプ)は心臓の過活動をきたし、心臓に負担をかけて心不全をきたします。また、徐脈性不整脈(脈が遅いタイプ)は心拍数が少なくなり、心臓より駆出される血液量が少なくなるため、心不全をきたします。

その他の疾患

睡眠時無呼吸症候群糖尿病、重度の貧血、甲状腺機能亢進症肺気腫ヘモクロマトーシス(鉄分の沈着により心筋が障害される)、アミロイドーシス(アミロイド蛋白の沈着により心筋が障害される)などの全身性の疾患が心不全の原因となることがあります。

診断

心不全の診断のため、心臓の収縮能・拡張能など心臓の機能を直接検査するものと、合併する病状や今後の病勢を評価するための以下のような検査があります。

  • 採血、胸部レントゲン写真、安静時心電図
  • ホルター心電図(携帯式心電計で不整脈を長時間にわたって記録できる)
  • 心エコー検査
  • 負荷検査(トレッドミル運動心電図、運動/薬剤負荷心筋シンチグラフィ)
  • 運動耐容能検査
  • 心臓CT、心臓MRI
  • 心臓カテーテル検査

これらの検査により、心不全がどのようにして引き起こされているか診断し、適切な治療法を選択します。

治療

心不全は多くのものが慢性疾患にあたり、生涯に渡りその病状に注意が必要となります。治療として、1.生活・食事療法、2.薬物療法、3.植え込み型補助装置による治療、4.外科的治療法、5.マスク式人工呼吸器があげられます。

  1. 生活食事療法として、禁煙を含む生活習慣の改善、適度な運動、安眠、減塩、節酒、ストレスを避ける、適切な体重の管理などがあげられます。ただし適切な運動量・体重等は患者さんや病状によって異なりますので、適宜主治医とご相談ください。
  2. 薬物療法として以下のような薬剤が一般に用いられます。主治医が患者さん個人の病状、合併疾患を検討し、適切な投薬を調整します。
    • アンギオテンシン変換酵素阻害薬/ アンギオテンシンII受容体拮抗薬
      これらの薬剤は心不全の患者さんで病状や生命予後を改善できる薬剤として知られています。これらの薬剤は血管拡張薬として、降圧剤に属する薬剤の一つで心臓の仕事量を減らし、末梢の循環を改善します。また、塩分や体液の貯留に働くホルモンに作用して、心臓の負荷を改善します。
    • ジゴキシン
      古くから用いられている薬剤で、心筋の収縮力を増し、脈拍を軽度遅くすることで、心臓の働きを改善します。
    • βブロッカー
      これらの薬剤も心不全の患者さんの病状や寿命を改善できる薬剤として知られています。これらの薬剤も降圧剤に属する薬剤の一つで、心拍数を減らし、血圧を下げることで心臓の負荷を減らし、また、心不全の際に亢進し、心臓にストレスを与える交感神経系の活性を抑えることで心臓を保護し、不整脈の発症の危険性を軽減します。
    • 利尿薬
      一般に心不全では体液(水分)が貯留し、それが、心臓の負担を増やすという悪循環を起こしているため、尿を多く出させることで適切な体液量を保つことを助ける薬剤です。肺や下腿にたまった水分を排出することで、呼吸が楽になったり、足が軽くなったりします。また、中には抗アルドステロン薬といった前述のβブロッカーやアンギオテンシン変換酵素阻害薬同様に心臓を保護し、生命予後を改善することが出来る薬剤もあります。使用に際しては、利尿薬により体の中のイオンバランスが変化する場合があるため、採血による確認が必要になる場合があります。

  3. 植え込み型装置による治療
    難治性の心不全で心臓収縮の時機にばらつきがある方に対してのCRT(心臓再同期療法)、致死性不整脈がみられる方に対してのICD(植え込み型除細動器)などの植え込み型装置の治療も当院で行っています。
    CRT(心臓再同期療法)とは
    心臓は電気刺激により拍動していますが、心不全患者さんの中には、心室同期障害(左室が協調して働かなくなる状態)により心臓のポンプ機能が低下している方がおられます。能率よくポンプ機能を発揮するためには、筋肉全体が同時に収縮する必要がありますが、心臓の一部で電気刺激が遅れて伝わると、左室が協調して働かなくなり、結果的にポンプ機能が著しく低下してしまうのです。心臓の動きが遅れたところを早期に電気で刺激し、心臓の動きを一様に整え、ポンプ機能を改善させる治療が心臓再同期療法(CRT)です。
    このCRTの機能と、ICD(植え込み型除細動器)の機能を兼ね備えた装置をCRT-D (両室ペーシング機能付き植え込み型除細動器)と呼んでいて、心臓の同期障害と、致死性不整脈の両方に対しての対処が必要となる場合には、このCRT-Dの植え込みを行います。
    植え込み型装置による治療
  4. 患者さんによっては病状によって、心臓移植を含む外科手術を薦められる場合もあります。
    また、重症心臓手術からの回復期や、重度の心不全で心臓移植の治療が必要な方の移植待機中にLVAS(左室補助循環装置)を装着する場合があります。
  5. マスク式人工呼吸器による治療
    慢性心不全では、夜間睡眠中に呼吸が止まったり、逆に呼吸が速くなる等、睡眠時無呼吸の合併が4~5割でみられると言われています。その結果、それが毎晩続くと、酸素不足から心臓の負担が増え、心機能を悪化させる場合があり、睡眠も浅くなります。これに対して調整補助換気(Adaptive Support Ventilation:ASV)というマスク式人工呼吸器を用いた治療があります。この装置は、睡眠時にマスクを装着して使用する事により、呼吸気の流速をモニターし、減衰を感知すると、自動的かつ速やかに吸気時気道陽圧を高め、目標換気量を維持して睡眠中の乱れた呼吸を整え、酸素不足を解消します。ASVは睡眠時無呼吸に対して有効であるだけでなく、心不全に対しても適切に使用することで心機能やQOLに対する改善効果が期待されます。当院では心不全に合併する睡眠時無呼吸のスクリーニングを積極的に行っており、入院中は勿論、外来でもモルフェウス(携帯型簡易ポリグラフ検査)の貸し出しを行っており、専門外来で適切な治療を継続することが可能となっております。

絶滅危惧種のイチョウ

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2018-12-18_095137整然と立ちならぶイチョウ並木から黄金色の葉がはらはらと舞う季節。すっかり日本の風景に溶け込んでいるイチョウだが、じつは「野生絶滅危惧種」であることをご存知だろうか。
中国を原産地とし、いまや広くアジア・ヨーロッパ・北アメリカに分布しているイチョウ(Ginkgo biloba)だが、ほとんどは人の手によって植えられ育てられている栽培種だ。
野生のイチョウは中国・浙江省にある天目山、そして中国・重慶市南川区内にある大婁(ダーロウ)山脈北部でわずかに確認されているのみ。国際自然保護連合(IUCN)レッド・リストには近い将来絶滅の危険性が高い〈絶滅危惧IB類〉に分類されている。
絶滅危惧種にはどことなく弱々しいイメージがつきまとうが、イチョウに関してはまったく当てはまらない。むしろ寿命は数千年にも及び、疫痢・火災や公害にも強く、現在地球上で生き続ける最古の木なのだ。

生きた化石
イチョウは原始的な裸子植物で、葉のかたちも受精のしくみも独特だ。全盛期は中生代と言われ、特に熱帯の気候が安定していたジュラ紀に栄えたと考えられる。
その姿は今に至るまであまり変わっていないため「生きた化石」とも呼ばれる。かつてイチョウの葉や実はディプロドクスやアパトサウルスなどの草食恐竜にとって大事な食糧だったのかもしれない。
白亜紀末、およそ6,600万年前に恐竜たちを絶滅させた隕石・火山・冷却化のトリプルパンチにも、イチョウは耐えぬいた。その後中国で細々と生き延びていた木々の子孫を人間が栽培しはじめ、やがては朝鮮半島や日本にも広まった。2018-12-18_095024
1712年にはドイツ人植物学者のエンゲルベルト・ケンペルが日本のイチョウについての研究を発表し、やがて日本からヨーロッパに一本の苗木が寄せられた。初めはオランダのユトレヒト市内にある植物園に植えられ、増殖された木がいまやヨーロッパ各地に広まって美しい並木道をつくっている。

タフなサバイバー
なぜイチョウの木はとかく街路樹として重宝されるのか。それはひとえに公害に強いからだ。自動車の排気ガスなどにもへこたれないタフな生命力の持ち主であるほか、火にも強いため防火の役目も果たしている。
広島には原爆に耐え抜いた樹齢350年のイチョウが今も安楽寺の境内にどっしりと根を張っている。
生命力が強いので増やしやすいのも魅力だ。イチョウは挿し木でも増殖可能だし、種の発芽率も高い。スーパーで売られている食用の銀杏(殻付き、生)のものでも工夫すれば家庭で栽培できる。

神に近い存在
樹齢千年を超えるイチョウの巨木も存在する。日本一と言われる青森県北金ヶ沢のイチョウの木は高さ31メートル、幹周約22メートルもあり、国の天然記念物に指定されている。
その長寿ゆえ、イチョウの葉や実は中国では古くから寿命が延びたり老化を遅らせる漢方薬として重宝されてきた。日本ではイチョウの木が神社の境内を守る木として多く栽培されているが、きっとその姿に神々しさが宿っているからこそだろう。

ニオイ問題
ところで、現代においてイチョウの存続に影を落としかねない問題が広まってきている。あのニオイだ。
誰もが知っている、あの独特の……正直あまり上品ではないニオイ。イチョウが街路樹として植えられている市街地や住宅街では、悪臭に辟易した住民からイチョウの木を切り倒してほしいとの苦情が各地で相次いでいるようだ。
実がならない木だけ植えれば問題はないのだが、イチョウの木には雄株と雌株があり、芽生えの時に見分ける科学的な方法はいまだ確率されていない。
かつては秋になると公園や駅前の広場を訪れ、ビニール袋いっぱいにギンナンの実を拾っていく人々の姿があったのだが…。ニオイのする肉質の部分を取ってしまえば、中身は美味しくて栄養満点のギンナンが詰まっている。落ちた実を宝と思うかゴミと思うか、それは見る人次第だ。
ちなみに肉質部分には素手で触れるとかぶれるので注意が必要。またいくら美味しいからといってギンナンの実を食べ過ぎてしまうと中毒症状を起こしかねない